転校生が来た日から
おいでませ転校生
ここ、
私たちのクラスは4年1組で、30人。
至ってごく普通な学校だが、コンビニもないような田舎にあるという点で普通ではないのかもしれない。
そしてもう一つ、普通ではない人が来てしまった。
つまり転校生の
「ここはねーーー」
「これはーーー」
そう言って、雪菜さんに優しく教えてあげているのは、例の美男子、
糸兎は、外国人の父と、日本人の母を持つハーフで、茶色の髪を持つ頼れる女子。
勿論、私とも友達だ。
「ももも、賢いんだから教えてあげなよ。」
「はぁい、、、」
糸兎が腕をツンツンしてくる。めんどくさいな、と思いながらも教える。仕方ない。
「ここは、対角線になってるから、こうしてこうやってーーー。」
「ふんふん。なるほどー。わかりやすいね。ありがとう!」
心から感謝しているような笑みです。凄く可愛い。
「あのさ、今日みんなで遊ばない?」
「いいね。そうだ!もう一人男子連れてきてもいい?」
「うん。人が多いほど楽しいからね!」
「たしかにー!」
もう遊ぶ約束なんてしているのか。仲良いな。
まあ、私には関係ないけど。
しばらくして衣くんが一人の男子を連れてくる。
衣くんとは正反対な性格で、明るくスポーツ瓶脳、賢くないが、ザ、陽キャ男子。
無論、私とも糸兎ちゃんとも仲がいい。
そんなことを考えていると、遊びの予定が決まったようだ。
「よし決まり!糸兎ちゃんと、衣くんと、中川さんと、あとは茶太郎ね!」
えっと・・・?
「あ、私も?」
「そうだよ。都合悪かった?」
いいえ。何なら毎日あいてます。塾も、何にも習ってないし。
「全然。だいじょうぶだよ?」
「ならいいじゃん。」
「雪ちゃん家に、1時集合ね。」
「あとさ、お願いなんだけどーーーー。」
どうしてこうなった、とはこのことようなことを指すのだろうか。
今、
「茶太郎、ゲームやろ!」
「おけ。
「私も入れて。絶対負けないから!」
「ねえ、ももちゃん!」
「ん?どした?雪菜ちゃん」
ももちゃん、と呼んでいるのは、
黒髪美少女、機織 雪菜である。
『あとさ、お願いなんだけどももちゃんて呼んでいい?私のことは雪菜ちゃんでも雪でもいいから。』
悪くはない。悪くはないが、、、
なぜ知り合って1週間弱でちゃん付けなのか。
雪菜ちゃん曰く。
「だって、衣くんでしょ、糸兎ちゃんでしょ。班員でくん・ちゃん付けじゃないの、中川さんだけだよ?」
ダメか?
このとき私は知るよしもない。
これらはすべて、始まりに過ぎないということを。
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