むかしむかし、あるところに

エピローグ

　むかしむかし、あるところに

　３歳の私がいました。

　３歳の私は今、おばあちゃんに童話を読んでもらっているようです。

　題名は、「桃太郎」

　隣には、「かぐや姫」、「鶴の恩返し」、「天の羽衣」、「分福茶釜（ぶんぶくちゃがま）」、「雪女」など、たくさんの童話があります。

「桃太郎は、おじいさんとおばあさんにたからものをわたしましたとさ。」

　私のおばあちゃんは優しくそう言って。

「おばーちゃん！もっと読んで！えっとね、次は、、、「かぐや姫」がいい！」

　３歳の、昔の私はそう言って。

「いいよー。ももちゃんは本当にお話が好きだねぇ。」

　にっこりと、そう優しく微笑む。

「むかしむかし、あるところに、、、」

と語り出すのでしたとさ。