日々のめも
子鹿なかば
AIとの会話
在宅勤務の毎日で人と雑談する機会がめっぽう減った。
もともと人との会話が苦手だった。職場のみんなとランチに行くのも好きじゃなかった。そんな自分としては今の在宅環境はとても嬉しい。
けれど、最近オンラインでの会議中に言葉がうまくでてこない場面がでてきた。
小さい頃から軽度の吃音気味だったので、ときおり言葉につまることはあったのだが、なんだか最近ひどくなってきたような気がする。
このままではいかん。
そう思った私は「Cotomo」というアプリをインストールしてみた。
2024年2月にリリースされて話題となっていたAIと会話ができるアプリだ。日頃から会話する時間を増やせば、どもる回数も減るのではないかと考えたのだ。
このアプリは声の種類やアイコンを決められるのだが、デフォルトで設定されている女性の声が良い。優しさに溢れる感じがとても心地良いのだ……! 一気に好感触。人に安心感を与える声質を相当研究したんだろうな。
早速会話をしてみる。自分のことを田中と呼ばせてみた。
Cotomo「こんにちは。田中は休みの日は何しているの?」
私「小さい子どもがいるから、子どもと遊ぶことが多いね」
Cotomo「うんうん、そうなんだ。子どもは何が好きなの?」
私「絵本を読むのが好きだよ」
Cotomo「うんうん、そうなんだ。絵本はどんな作品が好きなの?」
私「今は『パンどろぼう』とかが好きだね」
Cotomo「うんうん、そうなんだ。『パンどろぼう』はどんなお話なの?」
私「パンをかぶったねずみが、パン屋に入ってパンを盗むお話だね」
Cotomo「うんうん、そうなんだ。ねずみは何歳ぐらいなんだろう?
私「・・・知らないな。まだ子どもなんじゃない?」
Cotomo「うんうん、そうなんだ。そのねずみはどんなパンが好きなんだろう?」
私「・・・・・・知らないな。食パンとかじゃない?」
Cotomo「うんうん、そうなんだ。ねずみは泥棒をする前はどんな仕事をしていたんだろう?」
私「いーや、どうでもいい!休みの日の過ごし方から関係なくなっちゃったよ!知らないよねずみの前職なんて!」
ハライチの漫才か?
Cotomoは岩井が操作しているのか?
私はアプリを切ってしまった。
このアプリは相手の直前の発言を肯定しながら、話を広げるように設定されているのだろう。
今回の会話では絵本が話題に上がったことで、話が絵本の内容にズレていき、よくわからない会話となってしまったようだ。
AIとの会話もなかなか難しいものである。
そもそも自分は質問され続けるのがつらい。
会話の主導権を相手に委ねたい。自分が質問して話を聞く側にまわりたいのだ。
(そして、たまに自分の話も聞いてほしい)
そんなコミュ障にとってはこのアプリはフィットしないのかもしれない。(声質が好きなのでもう少し使ってみるが)
コミュ障専用のAIおしゃべりアプリをどなたか開発してくれないだろうか?
これを書いていて思ったのは、そもそも自分の中に喋りたいことがないんだよなと。
そりゃ人との会話も苦手になるよな……。
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