神がいないのなら、僕が神になろう
@noahmarumaro
第1話 14人の天才達 1st レオン
この国には、14人の天才がいた。
分野は違えど、間違いなくその分野の
頂点に君臨する天才達。
天才とは天からギフトを授かった者
一人一人が世界を変えてしまうほどの
影響力を持つ存在である。
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-大阪 北新地-
大阪を代表する高級歓楽街であるこの街は
今日も多くの人で賑わい大金が動く。
中でも頂点に君臨する
高級ホストクラブ【ファウスト】の
人気No.1ホスト 【レオン】
大阪でトップの売上を誇る現代最強のホストだ
言語能力が非常に高く、レオンの言葉は
全てを魅了する。また、俳優顔負けの
ルックスは黄金色に輝く艶のある髪に
整った顔立ちをしており街を歩けば
すれ違う人が皆釘付けになる程だ。
同業者からも非常に慕われており、誰よりも
仲間を大切にする正に【王】だった。
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レオンは幼い頃から天才だった。
容姿端麗、頭脳明晰、運動神経抜群
何においても才能を発揮し、苦手なことが
ひとつも無かった。そう、何においても
右に出る者がいなかったのだ。心から
友と呼べる存在もおらずレオンと
知り合いという【ステータス】欲しさに
近づいてくる者ばかりだった。
そんなレオンは幼い頃から施設で育ち
養子として今の両親の元へへ迎えられた。
20歳になったレオンは人生に退屈していた。
上手くいくことが当たり前で刺激のない毎日。
何が楽しくて生きているのかもわからない。
いっその事死んでしまいたいと思うほどに
孤独だった。
そんな時、あるホストと出会った。
【帝王 神楽 麗】だ。
当時の日本トップのホストだ。
そしてレオンはホストの道へと引き込まれる。
ホストは楽しかった。自分の能力が
大金に変わる。店へ来る客は様々な顔を持ち
ゲーム感覚で客を攻略していくレオン。
2年が経つ頃にはレオンは日本を代表する
ホストとなっていた。
レオンはほかのホストとは違い、客を
騙さなかった。相手の目を見て
全て本心で会話する。お金のない客にも
完璧な接客をし、スタッフまでも魅力した。
レオンを慕う者は数え切れない程いた。
順風満帆に思えたレオンの人生だが
ある事件が起きた。
仕事を終え、いつものように帰路につく。
レオンは両親と3人で暮らしており
ホストとして成功した今も家族を大事に
している。
レオン
【・・・】
【店からずっとついてきてるけど、誰?】
???
【こんばんは、レオンくん。】
そこに立って居たのはグレーのパーカーで
フードを深く被っている男性だった。
夜道とフードのせいか顔がよく見えない
レオン
【知り合いかな?けど、コソコソついて
くるのはやめて欲しいな、、】
???
【ごめんなさい、ちょっとプレゼントを】
レオン
【プレゼント?男性からプレゼントされる
覚えはないんだけど。遠慮しとくよ】
???
【まぁ、そう言わずに。ここに置いておくよ。
よいしょっ、ふぅ。結構重かったよ。】
【じゃ、僕は行くから。ちゃんと中見てね★】
レオン
【やれやれ。道の真ん中に置いてったら
迷惑だろうし、とりあえず持って帰るか
って、重っ、、、なんか濡れてるし、、】
そっと箱を下ろすレオン
レオン
【一体何が入ってるんだ?開けてみるか】
ガサガサ ガサガサ
箱の封を丁寧にあけるレオン
レオン
【なっ、、、え、、、】
箱の中には、レオンの恋人の首が入っていた。
レオン
【うあああああああああああああああ】
【嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ】
レオンは絶望した。
その叫び声に通行人が反応し誰かが
警察に通報をしたのか、警察がやってくる。
そして事情聴取が終わり、魂の抜けた
レオンが帰宅したのは深夜2時だった。
自宅はタワーマンションの32階だ。
レオン
【た、、、だいま、、、、】
・・・
いつもどれだけレオンの帰りが遅くても
起きて待ち、おかえりと言っくれた
両親の声がしない。
レオン
【母さん?父さん?って、さすがに寝てるか】
起こさないようにと静かに靴を脱ぐレオン。
ピチャッ
ピチャッ
レオン
【ん?シャワーの栓ちゃんと
締まってないのかな】
浴室へと足を運ぶレオン
レオン
【っぅ うあ あう 】
声にならない叫び声をあげる
浴室には
バラバラにされた
両親の 身体が
敷き詰められていた
レオン
【なんっ、、、で、、、、だれ、、が、、】
浴室の壁には血で【★】が描かれていた
レオン
【もう死のう。全部終わりでいいや。】
犯人を探し殺してやりたい気持ちよりも
大切な人が亡くなった悲しみのほうが
遥かに大きかった。
レオンはタワーマンションの屋上から
飛び降りた。
レオン
【神様なんて、いないんだな。さようなら】
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その日、1人の天才が日本から消えた。
転生を開始します
第1話 完
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次回 第2話 『2nd 天龍』
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