SEPTERION'sKnghitsOfDarkness

JULIUS

PROLOGUE/SEPTERION’S

 これは魔法を産んだ2人の天才。

『魔法』の父親として知られるジェラフバルト卿(マルドゥーク・ファンス・エヴァンス・ジュリア・ヴェスタニエ)とエイボン卿(エメフィール・ド・エイボン)はルヴィア・ヴェスタニエの時代に7をそれぞれを創世させた。

 エルセリウスではジェラフバルト卿が7つの魔法の根源を創世、同時期にネルセリウスでは初代エイボンが7つの魔法を創世させた。

 第Ⅰ魔法遡光銀河創世プライム・ギャラクシー・オルタナティブ

 第Ⅱ魔法平衡多重干渉世界ワールド・ディメンション・ビッグバン

 第Ⅲ魔法聖杯スターオメガ

 第Ⅳ魔法消失ロスト・マギア

 第Ⅴ魔法時間タイムレス・スター

 第Ⅵ魔法根源ザ・オリジン

 第Ⅶ魔法終焉ファイナリティー

 総合をSEPTERION’Sと呼びジェラフバルト卿が自らの手で創世した魔法。

 本作はKnghitsOfDarkness×KnghitsOfDarknessZEROでは語られることがなかったルーラシアたちが初代KnghitsOfDarknessとしてジェラフバルト卿と戦い、テゥエルターナー戦役が起こるDT150の約100年間をここに。

 DT50―――ヴァンヴァース魔導修道院Vanvers Sorcerer Monastery――――――

 若かりし頃のルーラシア・ヴェスタニエと後の蒼天八極神であるアイゼンガルド・ベルガモットたちは騎士育成の学校に通っていた。

 今、明かされる獅子心王ルーラシアと”世紀の大罪人”アイゼンガルドとの絆を描いたのが明かされる。

 ヴァンヴァース魔導修道院は聖地エルサレムを管轄している神聖ガンダルディキア王国から東30km離れた小高い丘陵地帯の北西60kmに位置する西アドリア海沖に浮かぶ島がある。そこに建っているのが多くの騎士や魔術師を育成する学校。

 ゴシック建築様式で4重の壁に7つの塔に7つの鐘が聖堂に聳え立っている。

 リオン・ルヴィア・マルドゥク・ジュリア・ヒトミ・クレア・ティア・ヴァーミリオン・エイボン・キング・リヴェルア・ディヴェルアの銅像が建っており、近くには石碑と資料館も備えられている。

 ヴァンヴァース魔導修道院を囲むのは聖人二十八列聖でここに通えることは名誉でもある。

 当時のヴァンヴァース魔導修道院に通っていたのはKnghitsOfDarknessの世界線で蒼天八極神と呼ばれている人物。

 ルーラシア国:ルーラシア・ヴェスタニエ

 アーヴァンへルム国:アーヴァンへルム・エルスレイヤー卿

 ダーヴァンヴェルグ国:ダーヴァンヴェルグ・ディスティニ―大司祭

 アイゼンガルド帝国:アイゼンガルド・ヴェスタニエ卿

 エイゼンヴェルグ国:エイゼンヴェルグ・ヴェスタニエ

 アガートラーム国:アガートラーム・ヴェスタニエ卿

 ベルガモット共和国:ベルガモット・アーヴィング卿

 ジパング国(大和国):ジパング・ジークフリート卿

 この8人の若者がこのヴァンヴァース諸島の魔導修道院で騎士道寄宿学校の生徒として約7年間在籍することになる。

 ルーラシア・ヴェスタニエはこの寄宿先であるヴァンヴァースのリオン寮の6畳半の部屋に荷物を整理していた。相部屋という名のシェアルームで同室にいたのがアイゼンガルドであった。

「・・・・・・やぁ」

「今日から同室のアイゼンガルドだ、リオン寮の一員として7年間世話になる」

「僕はルーラシア・アナスタシア・オルダ・アレイン・ヴェスタニエ。ルーラシアでイイよ。そういえば君は?同じ部屋何だし敵とか味方とか関係ないよ」

「オレか?オレの名前はアイゼンガルド・ヴェスタニエ・ヴァギナロト・ロングラムだ。オレの国じゃヴェスタニエ姓は皇帝猊下の一族の証という名の烙印だ。ゆえに、オレは世間体では呪われ、忌み避けられてる。ロングラムの名は母親の筋で借りている」

 この時は友情が芽生え始めた二人はリオン寮の部屋にはベルガモットとジパングも同室でこの学校での7年間を生きてくことになる。若い8人が後に世界を揺るがす”新時代”になるとは知る由もない。

「まぁ気楽にヨォ、楽な事なんかねぇよ」

「僕は父の期待も買われている。父親キングの遺志を継いで次期国王の筆頭候補だ。僕は自信の程ないがユウヒの方が僕より強い」

「ゼハゼハゼハゼハゼハゼハゼハゼハゼハゼハゼハッ・・・・クソくらえって気分だよ。自分は自分で思うがままに生きろ、弟は弟なりの生き方がある。お前?ルー、ルー、テ”メ”ェ”自身のい”き”か”た”ぁ”ッ”してみろよ」

 アイゼンガルドはジェラフバルトに似て長い金髪に灼眼をしてルーラシアよりも体格がよくルーラシアは背丈が低いが半身エルフの血が混じっている。いわゆるハーフエルフだが、頭脳明晰だ。

「ルー、このエルセリウス・ネルセリウスに伝承に残っている伝説でよぉ、1度きりでこの世界を束ねられると聞いたことがある。本当かどうかは知らんけどな」

と同様なケースだ。英雄カナンは大洪水伝説でもポピュラーなポピーな話だよ」

「ハーフエルフで差別は受けねぇよ。世界はエルフよりもオレの血を憎む。オレの血筋はジェラフバルトの子孫だ、マルドゥク・ファンス・ジェラフバルト・ヴェスタニエの末裔がアイゼンガルドってのぉ!?」

 寮の部屋を出て大聖堂の長い廊下を歩く。わずか15歳にして天性の娼婦と謡われるのがアーヴァンヘルムだ。

「やぁやぁ、オワコンハゲチャオ~陰キャのルーにジェラフバルトの末裔かい?私は騎士を喰らってる最中でね。心が燃えて熱く炎を灯しちぃまうよ」

「入学以来だね。君は英雄の子孫か?失敬、アーヴァンヘルムはジュリア直系の子だ。巨人との間に最初の400人はけつなあな確定のレイプ・リョナ無理矢理に中出しの犯されていたが述べ7000000000産駒は純粋に種付で子作りした結果、君の祖先は生まれた。で、どうかね?」

「薄気味悪い陰キャが勝手に詮索するな、ルーラシア”ァ”!?私はアンタを認める。私が困ったらその手綱を取りなさい」

「無理しいだな、わかったよ。約束だ」

 15歳のアーヴァンヘルムに12歳のルーラシアはその心を確かめた。ルーラシア国の王は現在父親であるキングが治めている。父の右腕であるエイボンはヴァンヴァース魔導修道院で教鞭をとっている。

ルー?私の国ではってのが私の国の遺跡には伝承が遺っているんだとよ」

「意味が分かるとも。ヴェスタニエの血筋は宇宙よりもはるかに遠い存在の者と聴く。そうだろうなぁ、アーヴァイン?それに、アイン、僕たちはヴェスタニエの親戚にあたる。どうかな?」

「おもろいじゃねぇか、オレは世界から呪われようが、ルーを信じる」

 アイゼンガルドは剣術と槍術には長けており、一方のルーラシアは積極的に学び争いには向かない性格が仇となった。

「覇王のアガートラーム

 授業で一瞬で覚えたのがルーラシアだった。ルーラシアより先に悠久の彷徨を超えてヴァンヴァースにやってきた異彩を放つ男性と親交を持つ。

「ワシの名はコパン・マルジョルカ・ケゥトリアヌ・ザーロックじゃどん!新入りの顔か?リオン寮に詳しいぜよ、聞きたいことあるじゃドン聞いてミンシャイ」

 この頃において蒼天八極神の立ち位置にいないコパン王は未だに国としての認可が下りてない密林の奥人界未踏の秘境にコパン民族が集落を移動しながら暮らしている部族出身、コパン王からを教わり、短時間で習得した。

「必ず、世界の管理者に掛け合って国として認めさせるよ」

「小僧、若いながらも闘志ギンギんじゃドン、ルーラシアか?ワシら巨人と龍共に生きる世界で密林生活が長い。文明も他国とは及ばないぜよ」

「同じような出自、母の里で僕は幼少から学んできた。母ルヴィア・ヴェスタニエの娘、ヴェスタニエ家Ⅱ代目当家の森の賢者ことアレイン、僕の母親だ」

 Ⅱ代目ヴェスタニエを襲名して森の賢者として名を知られたアレインの槍術・魔術は歴代ヴェスタニエ随一の腕前でルーラシアもその血を継いでいる。現在アレインはネルセリウスに出張中でハーフエルフのルーラシアがここヴァンヴァース魔導修道院で7年も過ごせたのはがいたことだ。

「コパン王、僕は戦争が嫌いだ。最も争うという好まないさ。僕は平和を勝ち取る。その力を貸してもらいたい」

「このワシにそう頼むとは気前のいい男じゃ。気に入った。ワシの倅もお前が国王として名を馳せるのなら倅をルーラシアに派遣する」

「感謝します、必ずは名うての王としてはせ参じます」

 当時12歳のルーラシアは蒼天八極神の最年少で自分の運命を直視していなかった。一方のアイゼンガルドは力を力を抑えずに暴力を束ねて文明を再起しようとしていた。アイゼンガルドは当時13歳でルーラシアと同期であるが対照的な考えであった。

「今日は剣術の練習だぞ」

蒼穹覇釼武十三獅子剣フォイ・レオングランヴェルトー・ハート・ラウンド・アサルティングレプゼルト

 神速のずば抜けた無限の納刀技術で鞘を抜かずに収斂の時、この太刀裁きは目で追えずに目に見えない神速の太刀裁きはルーラシアも衝撃を受けた。

「あの侍の坊やどう思う?弱冠15歳という若い志士じゃ、ルー?お前の眼からどう映る?」

「アイン、いくら剣術の技術訓練と言いあの動きは・・・ヤバさ牛丼MAXだぞ」

「あれが噂に聞くジパング国の志士って?」

 魔導修道院の剣術練習の技術訓練は敵の的に見立てた500兵の木の敵をいかに何体倒せるかの練習だがジパングの若き志士は1分で500兵を倒した。

「いや・・・俺の釼捌きどうだった?納刀術だけは勝れていてな」

「ジパング?リヴェルアの子孫よぉ、よう腕前がビンビンぜよ」

 教官が頷いてジパングの強さはルーラシアが身をもって知っていた。

(ジパングは火を灯すのか。瞳に火を宿してその瞬間的な魔力を刀に流している。極東もなかなかなか中目黒だな。極東のではジュリアの子がジパングに流れ着いて根付いたのか。興味深いなぁ)

「ルー?リオン寮のルーラシアとお見受けする!?いや・・・違うッ、俺と一戦模擬技術訓練してくれるか?」

「なぜ?まぁ構わないが」

 ルーラシアは愛され惜しまされつつも争いは消極的だ。ルーラシアはジパングの訓練試合を受け取ってヴァンヴァース魔導修道院の青銅の鞘に納められた剣を手に、息を整える。

「では、ジパングとルーラシアの試合を申し出でに承る」

「俺は今、命の灯火が燃えてきてしまう。ルーラシア・アナスタシア・オルダ・アレイン・ヴェスタニエその名を聴いたものは遥かなき悠久の祖を思い出す。俺の国では生きる者に宿る御霊は八百万という」

「しょうがないな。僕は嫌いというのはわかるだろ?人類は争いで繁栄も文明も壊している」

 12歳のルーラシアはその隠しきれていない覇王の覇気が解放され、周りの騎士や魔術師は卒倒してしまうが、ジパングは刀を抜いた。

闘争凍結反転投影ヤンヤー・ヤンヤー

 覇気を護る特殊な壁を形成して物理を無効化に特殊な魔術も防げる防御武術。ルーラシアが争いが嫌いな性格は戦い方にも投影してしまう。ジパングの抜いた刀身を避けて、避けて、避けてルーラシアは青銅の鞘を地面に投げ捨てた。

「我が終わらぬ旅路遥か勝利のラウンド・オブ・ナイツテイル

 ルーラシアの一瞬の光の束を束ねた衝撃波がルーラシアの持てる魔力分の数値でジパングですら刀では防ぎきれない。ルーラシアの覇気を剣に流し込んでジパングは太刀打ちもできなかった。

「ハァ・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ゴホッゴホッゴホッゴホッゴホッゴホッ」

「どうかな?僕は戦争に興味がない。人類が浅ましい愚かな行為に僕は手を汚さずに平和を勝ち取る。綺麗ごとで言うじゃんない。甘いのは承知だ。僕は戦争無き平和な世を創る」

 ルーラシアの心情だ。わずかながら12歳でこれからの7年間19歳まで様々な出会いを通してルーラシアは成長していく。

 DT43

 ヴァンヴァース魔導修道院の寄宿時代を始めに12歳のルーラシアはここで多くの魔法と後の生涯を通していく友と出逢うことになる。

「やぁ」

「手負い12歳だっけか?ハァ・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァゴホッゴホッ」

「ゴホッゴホッハァ・・ハァ・・・ハァ・・ゴホッゴホッゴホハッゴホハッゴハアッゴハッゴフォッ」

「ジパングって言うのか?十分、強かったよ」

「いや、12歳ながらの太刀筋ではない。俺もジュリアの子だ。同じ血の者とは戦えん」

 そして拍手する。ここから7年の付き合いとなっていくジパング・ジークフリートはザイ・ジークフリートの父親であり長い金髪をゴムで結び袴姿に二刀を腰に差して神速の抜刀術で人を斬らずに唯一刀を帯刀する東方から来た若き侍とキング・エルシアス・グレイス・ヴェスタニエ(初代ルーラシア・オルダ・アレイン・ェルシアス・ヴェスタニエ)の子であるルーラシアとの出会いだ。

「エイボン講師って顔が鉄仮面で覆われてるから分からねぇけど、魔法に関しては腕利きらしいよなぁ!?」

「それはそうだな。エイボン書の著者だろ?」

「おう、そこにいたんかい、ルー、こっちだ、こっちィ」

「悪いな、ジパング、また機会があったら話そう」

 赤髪の青年こそガウェイン・アーヴィングの父親である当時13歳のベルガモット・アーヴィングである。ルーラシアを呼びに来た赤髪のベルガモットは口が巧く、ヴァンヴァース在籍時に既に商業国家の王としての素質が垣間見えていた。

「あの刀のガキか?」

「うん、ジパングだ。東方から来た若い志士だ。僕は戦争に興味はない。父の紹介でこの学校に来ただけさ」

「ジャック・ウォーカーと並ぶ原初の英雄であるキングな」

「知っているさ。キング・エルシアス・グレイス・ヴェスタニエという男を。小国ザガルグレネードの6国を統一してルーラシア建国だってな?世界中がそのニュースに敏感でよぉ」

「父さんは小国ながらも相手が10万という規模の侵攻でも食い止めている」

蒼天八極神KnghitsOfDarknessは全員欠けている。末端ちゃ末端よぉ、俺は口が巧い。速い。易いの男だ、ルー?困ったら俺に頼みィ」

「そうさせてもらうよ、ベルガモット。だが僕半身エルフのハーフエルフだ。未だ社会的にも認めてもらってない」

「気にするなってのぉ!?人間一緒だろ?宗教や民族に微塵もない、俺らは同じだ。」

 ベルガモット・アーヴィングは後に北側を平定してベルガモット共和国を建国する。約7年後の20歳の時にベルガモット王は未踏の地である北側を統一。

 ―――――世界の管理者World Administrator――――――

 DT43

 聖地ガンダルディキアを管理している中央の赤壁の大地の向こう側の世界を束ねているオフィスビル併設の施設。

「ジェラフバルト卿が生きてるって本当か!?」

「ルヴィア・ヴェスタニエの死から1000年が経った・・・なんという事か」

「ジェラフバルト卿は称賛を受ける一方でこれについては?」

「我々もこの件は調査をしている最中だ」

「なぁ?疑問に思うんだけど、俺さぁこの会議に出席しても意味あるか?無いよな?ヲタクらのお話を聞きに出席ってのもダるんじゃ怠いっすけど?」

君しか。ウォーカー、ではどうすりゃぁイイ?ジェラフバルト卿の生存は確かだ。我々はそうだね。ウォーカー君、キング・エルシアス・グレイス・ヴェスタニエとウォル兄弟も顔を出さないからさぁ」

 複数の大人が黒服でこの円卓で話し合い1人だけ出席していたのはヴァーミリオン・ヴァン・ウォーカーの長男であるジャック・ウォーカーである。

 現状ジェラフバルト卿の説明は終わる。ここは世界の管理者は世界の中央の全てが集約されてるブレイン機関でありマザーボードでもある。オフィスビル+バロック建築の聳え立つ3塔が目に映る。ジャック・ウォーカーは表から姿を消して久しぶりにこの円卓に出席したがジェラフバルト卿を信仰しその教団が立ち上げた910incの問題も多数出ている。ジェラフバルト卿の顔は知らない。

 ジャック・ウォーカーの父親であるヴァーミリオン・ヴァン・ウォーカーの逝去から100年が経ち現在ここに座っている13人の黒服たちも神妙な顔つきだ。

「俺から言えるのはそうだな。910incは早急に潰す。と簡単には言えない。俺はアルノスアルガヴァード領主に就任している。俺が選んだ土地だ。俺も戦からもう60年も離れている」

「西大陸で全ては賄えないことは承知だぞ、ウォーカー君」

「え?マジで言うてるのですか?狂信的な信奉教団が910inc構成人数は未詳については伏せられているんですけど、4名だけは分かっている」

 去り行くジャック・ウォーカーに粘る世界の管理者の黒服。13人で構成されている世界の権限を決める重要事項な会議や利権を決める中心人物でそのうちの1人でジャック・ウォーカーが先の時代アニータ・スキルソンを斃したキング・エルシアス・グレイス・ヴェスタニエ&ウォル・エルシアス・ジョージ・ヴェスタニエ兄弟を知っているザガルグレネード国領出身のレミアェス・ゲヴォルヴァーグ・リヒャイエルがジャック・ウォーカーに4名の資料を手渡す。

「言いたいこったぁ分かるぜ。レミアェス、お前は俺の。昔馴染みの冒険仲間として少し。」

「分かってるじゃありませんかウォーカー!?とにかく、西大陸は緊張の糸が張り詰めている。東の大規模軍事侵攻はこれは戦争行為だ。ジェラフバルト卿は910incの馬鹿な連中が信仰している」

「世界の管理者からの命令として受諾する。俺の老後を貸せや、リヒャイエル」

「あざっす、ウォーカー」

 こうしてジャック・ウォーカーがなぜ東に赴いたのかが分かる。

 若きルーラシアがヴァンヴァース魔導修道院で学んでいる最中にウォーカー一行は東のアイゼンガルド帝国領の麓の宿場に潜入していた。

910incで判明している4名か」

「レイズネクスト・クリムゾンブリーフィルド卿年齢34歳女性。シーザリオ・スターグレイズ・クララ卿年齢32歳女性。ヨルノムッテキーノ・ディ・コンデチェッルオ卿年齢35歳女性。シルバースワン年齢35歳女性計4名か。」

 手配書を手に取ってこの宿場の2階の部屋で火を灯しながらジャックはかつての仲間であるアニータ・スキルソンを共に斃した以来の世界を救った1人である戦士のケーンウッドだ。ドワーフで腕が優れた名工。

「まさかお前とこうして戦えるとは思わんかったわ」

「うむ、その4名がここ帝国領にいるとか?」

「らしいよぁ」

「ジェラフバルト卿の完全復活が目論見とか?頭がイカレてる狂信者たちだぜ」

 これはまだルーラシアが王に至るまでの話。

 ――――――DT43・ヴァンヴァース魔導修道院――――――

 その頃12歳で修道院にて学んでいるルーラシアとその後に蒼天八極神KnghitsOfDarknessとなる7人はエイボンが講師としてSEPTERION’Sを覚えていた。

「ルー?どうしたんだい?」

「気に病むことはないよ。アガートラーム」

「なら、イイんだ。同じヴェスタニエ姓だろ?ルー、俺も。」

「そういや、そうだったな・・・なんだか親戚の弟かお兄ちゃんって感がする。俺にも歳は離れているが弟がいる」

「ハッハハハハハハハ・・・・俺にも兄さんはいた。腕利きの剣聖で知られていたんだ。兄さんは俺が産まれた直ぐに失踪になってこれっきりで生死不明になっている。」

 話しかけたのは同年のアガートラーム・ウィンスレット・ヴェスタニエ。KnghitsOfDarknessダイン・ヴェスタニエの実父である。ダイン・ヴェスタニエに似て整った長髪の金髪に透き通った青い眼の男にルーラシアも同じと思っていた。

 アガートラームの兄であるヴァン・ヴィンセント・ヴェスタニエは後のバルムンクとなる男性。ジャック・ウォーカーの時代アニータ・スキルソンを斃したメンバーにいる極北の国の出身で剣聖。

「兄さんは十字の長剣の使い手でその腕はアニータ・スキルソンに一撃を与えたって言うぐらいさ」

「僕はどうだろうね。弟はいる。ここに来たのは父さんの薦めだ。これと言って魔法には縁遠いさ」

「嘘を言うなよ。君のその魔力は何だい?」

「隠さずにはいられないと思うけどな?僕は。ヴェスタニエ姓で正当なるヴェスタニエを名乗っているのがルヴィア・ヴェスタニエを祖とするアガートラーム君の家系だ。僕とか、アイゼンガルド、エイゼンヴェルグは所謂クレア・ジュリアを祖とする。本来はジュリアが産んだ産駒でそうだな?ジュリアからルヴィアに。僕たちの血はクレアだ。だからクレアを神として唯一神として信仰している。ジーザス・クライストスってをね」

「ハッハハハハハハハハハハハハハハ、面白れぇな。ルー」

 若い少年時代のルーラシアだ。後にヴァンヴァースを出て戴冠後のルーラシアは自国の西陸統一の6か国戦争に血の雨の中勇猛に戦いに身を投じていくことになっていく。

 そして時は流れて7年後DT50・・・・19歳になったルーラシアがその初陣となるルーラシア6か国戦争の西大陸統一の夢の序章であるディートヴェルグラード王国の小高い丘陵地帯に陣を構えて甲冑を着てその時を待っていた。



 


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