第347話 カオリに連絡!
大公だけでなくて、女帝も生き返らせた聖人とみんなに言われ始めた。
「そろそろ腹が減ったな、飯を食べさせてくれ」
俺の後ろに控えていたボタンが、飽きたのか食事だと言ってくる。
「分かったよ、それなら何処かで食べるか」
俺は周りのざわつきを無視して謁見の間を出て、後ろの屋敷との間の広場でテーブルと椅子を出して昼飯を広げる、何故か王妃様と王子2人がついて来た。
「ええと食事をするだけですけど?」
「ハイ大丈夫ですよ」
王妃様は笑顔で言うけれど、何が大丈夫なんだろう?
「それでは、ウドンを出します」
このアイテムBOXから出したウドンは、あの自販機の天ぷらウドン。
この頃は夜の警備でも飽きたのか、倉庫に仕舞っているので腐る事も冷めることも無く適温で取り出す事が出来る、ただあのメッセージ付きだ!
「此処にいつも書いてある呪いの言葉は面白いな」
「僕もそう思うです、少し変化があると良いと思いますです」
「これほど恨みを買うのは凄いことだ」
日本語で書いてあるので、ボタン達は読めるけど、王妃様達王族はチンプンカンプンだね。
「そこに書いてあるのは、模様では無く文字なんですか?」
うどんの器を持ち上げて王妃様が聞いて来たけど、微笑んで答えておく。
王妃様は聞いてはいけない事だと分かり、大人しくウドンを食べ始めた。
今度は王様が来たので、ウドンを出してあげる。
みんなが食べていたので王様も食べ始める。
そして俺にメイドが近づいてきて頭を下げて何か喋っている。
(カオリ様に此処に到着した事を報告しました、時期に連絡があると思います)
ええ報告したのカオリに!
それと何故日本語なの?王様達は何事も無いようにウドンを食べている。
(暗号は日本語で行ってます、言葉で伝える時も文書で書く時もです。
王族は知りません)
知らないって言っても身内だし、それと帝国。
(でも帝女は日本人だよ、よく今までバレなかったね)
(他国には文書の流失や喋る事は禁止になってまして、カオリ様にその事はキツく言い渡されていますので!)
喋る時にずーと下を向いたままのメイドさん、相当日本語の流失には神経を使っているらしい、そして神経を使って無い奴が喋り出す。
「なんだ妹に連絡済みならば、此処で待っていよう宿を取らないとな」
「え〜僕は宿よりも、広い浜辺で過ごしたいです」
「俺は神殿を出す所が有れば何処でもいいぞ!」
お前達の事は何も聞いていないし、宿など無くても何処かの空き部屋でいいだろう!
それよりもカオリにどう言い訳するか考えてくれよ!途端に憂鬱になったね。
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