第173話 奴隷と共に!

外に出て奴隷達に号令を掛ける!


「全員集合」

飯食っているやつも寝ているやつも、皆んな俺の前に揃って集まる。


「よし、これからの事を発表する!まず君達は奴隷を解放して一時帝国民になる。

そして俺とアリーチエは元々ブロウデス王国の人間だ!付いて来たい者は、この後市民証を貰って俺達と同行してくれ、それと此処に残る者は1年間の人頭税も払ってあるので一年は暮らせる、その先は自分達でどうにかしてくれ」

俺が言い終わると質問がチラホラ。


「市民証は、費用はどうします?借金ですか?」

良い質問が来た!


「俺が先払いした、今年の此処の人頭税もだ!安心しろ」

さあ此処に残るんだ!


「では貴方様に借金ですか?」

サービスサービス!


「言っているだろう、奴隷からの解放と市民証の発行はタダだよ!」

さあ此処に残ると言え!


皆んな沈黙した後に騒ぎ出す!

「やった帝国市民だ!」

そうだぞ帝国民だよ、もう奴隷じゃないからね!


「それよりも彼の方について行って、ブロウデスの市民証を貰わないと!」 

誰だよ、余計な事を言うんじゃないよ!


「それは借金になるだろう?」

早々サービス終了だね!


「救世主様、付いて行った時のブロウデスの市民証はどうなりますか?」

そっちの方に流れないでね! 俺は知らないから知っている人に聞く。


「アリーチエ、ブロウデス王国に行くと市民証は書き換えてくれるの?」

「ええとまた新たに発行となりますので費用が掛かりますよ」

えぇまたお金が飛んで行く、でも全員は来ないだろう?そうだよね君達!


でも一応は言ってあげる。

「もし付いてきたら、費用は俺が持ってやる!人頭税も一年分払ってやるから安心してくれ!」

言った途端、至る所から歓声が上がる。


「よし絶対ついて行くぞ!」

「死ぬまであの人について行く!」

「絶対に救世主様だ、我らを守ってくれるはず」

「ブロウデス王国で結婚だ」

最後の奴は欲深く無い、帝国でも嫁は見つかるよ!残れよ帝国に。


そして皆んなの意思は決まったみたいなのので、入り口で市民証を皆んな書いてもらう。

字が書けない人は代筆してもらい手枷も外される。武器はそのまま持って貰う。


「しかし服が汚いな、着替えって売ってるのかな、この人数だと?」

「何かお困りで、謎の青年」

突然出て来た辺境伯と取り巻き騎士。


「貴女には無いです、放ってておいて下さい」

「まあまあ旦那様、一応は相談してみましょう!」

アリーチエ騙されるって分かって言っているの、この人は俺から金を巻き上げることしか考えていないんだよ!


「聞きますけど、古着と体を洗う場所はあるかな?」

「ちょっと先に川はある、そうだな着替えは古着を集めてやるよ」

そして手が出て来る、この上に鉄貨1枚乗せたらどうなるんだろうか?


「どれくらいで、1人3着位揃えられる?」

辺境伯は考える。

「白金貨3枚〜5枚だな」

「靴も一足ずついいかな?」

「お釣りは無しだな」

また飛んで行く白金貨、あ〜あー。


「分かった、白金貨5枚を渡すからよろしく」

そして市民証を貰った順から川に行く。


「その着ているものは洗って、乾く前に古着を1人3枚受け取れ」

素直に服を脱ぎ、川に入る人を一度上がって貰って石鹸を渡す。


此処は川だから石鹸の方が環境に優しいだろう!ボディーソープだと環境汚染が心配だからな店が無いから排水が出来ない。


「これを水に溶かして体に付けて汚れを落としてくれるか?、それから端切れの布で拭いて服を着替えてくれ」

男より女の人が困る、皆んな俺に見せつけてくるからだ。

その度にアリーチエに両手で目隠しされる。


それでも綺麗になるのは良いことだ!


「おかしい何故此処に石鹸があるんだ?」

俺達を見ていた騎士の1人が呟いていた。







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