第83話 戦いの輪!

俺はお好み焼きの鉄板の上に座らされている、衛生上大変悪い状態だ! これでは保健所案件でSNSで炎上してしまう。


何故そうなったかと言うと、アイツらはやはり風呂に入る事になり、着替えの話をもお一度していたので、家族の洋服の替えがあると言ったらカオリの顔が鬼になり、追求されて他国で売った事を話してしまった。


「妹の下着を他所の所で売った! お金の為に! 呆れたよお兄ちゃん」

「洗濯した後だよ、キチンと臭いがない様になっているから」

これも失言だった。


「匂いを嗅いだ、母親と妹の下着の! 最低!」

この言葉に、普通は座布団の上だけど、重罪という事で鉄板の上である、痛い。


「仕方ないだろう、異世界だ売れる物は売りたかったんだお金が欲しかったしね」

「早いとこスベリエ王国のウドゥン伯爵と連絡を取らないと、その先に行く前に回収しないとね、お母さんにも合わせる顔が無くなるわよ」


「あれ死んだ時に、一度天国で会っているんじゃ無いの?」

「会うわけないでしょう、ベットで息を引き取ったら、こっちのベットで赤ちゃんよ」

カオリは転生なんだね、まぁその容姿だしね。


「まぁ替えがあるのはいい事ね、それとサイズが合わなくても、文句は言わないのよ2人とも」

「はい、中古でも地球の物です、ただね」

「大丈夫だと思います、ただ・・・」

2人は何故か不安顔?


「言った側から不満は言わない、木綿のロープパンツと、布切れの胸当てでいいの?」

「良くないです、ありがとうございます」

「私もおかあさんの方ならどうにかなりそうかな」

王女も侍女長さんも、下着を体に当てている。


「コイツらは!城に帰れ!」

怒ったカオリがみんなを追いかけて風呂に、メイドさん達が追いかけていく。


俺は外の空気を吸いに外に出る。

周りは女の騎士さんばかり、恐らくは女性大公だからお付きは女性なのかも知れない、昨晩も甲冑を着ていたけど、中身は女性だったのかも。


しばらく騎士さん達の訓練を見ていると、1人の騎士さんがこちらに向かって来る。


「失礼ですけど、貴方が王女様に勝った男ですか?」

勝っては無いけど負けてもいないかな。

「違うと思いますけど」


「夜に笛がなり、王女様と戦っていたのは貴方ですよね、最後は王女様を床に座らせて槍を突きつけて泣かせたと伝え聞いています」

何だその情報は、俺は槍を避けて、最後は侍女長の大声で決着だよ。


「間違って伝えられてますね、私は槍を避けただけです」

そう言うと、周りの騎士さん達も俺を見てくる。


「ならば一手ご教示願います」

そう言って、槍を俺に渡してくる。

「王女様の槍を避ける方です相当の腕前と思いますので、いざご教示を」


周りの騎士さんが、鋭い目で見ている。


「女性を殴れませんし、突けませんよ怪我すると危ないのでやめましょう」

怪我するのは俺だけどね、あゝバリアーで大丈夫かな。


「みんな引っ張り出して、戦うから」

俺に敵意は無いので、みんな中に入って俺の手を引いて演習場の中央に引っ張られる、まぁ女性と手を繋げたのでよしとしよう。


周りは女性騎士の輪、その周りを男性騎士が囲っている。


「これは逃げられないね、アイツら早く風呂から出て来ないかな」

「対決の条件をお互いに言おう、私が勝ったなら王女様に泣かせた事を謝ってもらう、私が負けたなら、好きにしろまぁ負ける事は絶対無いからな」

お互いと言ったけど何故自分で全て決めるんだ!


俺だって負けないよ、恐らくは勝てないけどね!

後は風呂に入っている奴らが早く出て来て、止めてくれる事を祈ろう。


「では双方用意はいいか、始め」

何も分からないまま戦いに突入してしまった。







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