第11話 ユキの稽古
「ヒエイ起きて、ユキの稽古に行くよ」
『うん〜』
ヒエイが眠そうにそう言って起きた。現在朝の5時である。ヒエイは起き上がると、クリスと一緒一階へ降りて庭へ向かった。
2人が庭へ向かうと、ポニーテールの髪型にしたユキが木剣を持ち素振りをしている。ユキがこちらに気付いくと、持っている木剣を降ろした。
「2人ともおはよう」「さっそく始めるよ」
ユキがそう言うとクリスとヒエイは真剣な顔をして言った。
『「よろしくお願いします」』
「2人にはまずは
「
ユキの言葉に不思議そうに聞き返すとユキは説明し始めた。
始原魔法とは魔物が使う魔法で今、使っている現代の魔法の元になった魔法で呪文と術式で発動する現代の魔法と違い魔力操作とイメージで発動させる魔法らしい。
「なるほど、それたけ聞くと始原魔法の方が優れていると思うんだけど」
クリスが質問をするとユキが答えた。
「始原魔法は属性魔法スキルがないと使えないし、現代の魔法と違い細かい事ができないから」「それに魔力操作とイメージの感覚は教えづらいし、イメージの感覚は人それぞれだから」「それに現代の魔法もデメリットは存在するし、クリスは魔法名だけで魔法を発動できる見たいだけど本来は長い呪文を唱える必須があるから。」「熟練した人は高速詠唱のスキルを持っているからデメリットを補えるけど」
「なるほど」
クリスが納得するとユキが「そろそろ始めるよ」と言った。
ユキはクリスを見るなり言った。
「クリスは魔力操作を持っているから、後は魔法の感覚を掴むだけ」「まずは初歩の魔力防御から、魔力防御は強い魔物も使うから必須の魔法だよ」「身体全体を魔力で覆い、魔力を固めるイメージ」
ユキがそう言うとクリスはさっそく始めた。
クリスは最初こそ苦戦していたすぐに感覚を掴んだ。クリスは魔力を体に覆い魔力を固めた、そしてそこからアレンジをし始めた、防弾ガラスの原理で柔らかい魔力の層を硬い魔力の層で包み、それを交互に重ね普通の魔力防御よりも硬い魔力防御を完成させたのだ。
一方でユキはヒエイを見て真面目な顔でヒエイに指を差しながら言った。「ヒエイは魔力操作を覚えること」「魔力操作は上位冒険者の中では当たり前の技能だから覚えたほうがいいよ」
ユキがそう言うとヒエイは魔力操作の練習を始めた、しかし感覚を掴めずにいた。
『難しいな』『心臓近くにある温かいものを動かす感覚なんて言われても……』
ヒエイ苦戦しているとユキが横からきた。
「ヒエイは魔法を使った事が無いから修得、難しいかもね」
ユキがそう言ってヒエイの両手を握るとヒエイは恥ずかしそうにした。
「目を閉じて」
ユキ言われた通りにヒエイは目を閉じた。
「今、ヒエイに魔力を流してるのを感じる?」
ヒエイはユキに言われた通り、温かいものがユキの手から流れるのを感じた。
『分かります、これが魔力』
ヒエイがそう言うとユキは握った手を離した、ヒエイはコツを掴んだようだが、まだ少し苦戦していた。そんな事をしていると朝ごはんの時間になりユキは宿屋の手伝いをするために、宿の中に戻った。
クリスとヒエイも朝食を食べに食堂へ向かうと、夜ほどでは無いが人がそれなりにいた。2人は席に付き硬いパンを注文して食べながら今日の予定を話していた。
『今日どうする?』
「午前中は魔法の練習をしたい」「午後からクエストに行くのはどう?」
『OK、そうしよう』
そんな会話が終わると、2人はパンを食べ終わるなり庭に戻った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます