ありがとな。たった一言それだけでアタシはしらなかったことがたくさんあることをしった。

@aidol

第1話 リレキショ。

 高2のワタシはアルバイトをはじめようと思った将来を見据え。家からちょっと遠いコンビニにしよう。コンビニでバイトをしようとした思ったのは資格も特技も免許もいらない。高校生でも働けるからだ。ほかに理由はない。いつもいく家に近い店はバイトをしてやめたらいけなくなるのでちょっととおい店にした。どこのコンビニでもある店の入り口にアルバイト募集。時間帯によっての時給もこの店には貼ってあった。時給というのは一時間働いたらもらえるお金。それくらいしっている。アタシは店に入ってアルバイトしたいんですけどといった。将来のためだから意外なくらい緊張はしなかった。いらっしゃいませといった店員さんは面接の約束はしてますかという。してませんというと、じゃあもうしわけないけど履歴書を書いて面接の希望日時を電話で連絡してくれる。そういわれた。リレキショってなんですかは訊かずにわかりましたと返事をした。家までの帰り道。スマホでリレキショとググった。履歴書というのはサイトを見て確かにそうだなと思う。どこのだれかわからないのが働きたいからといってきた。うん。いいよとはならない。アタシは家に戻ろうとしていたがもう一度その店に戻った。おっどうした。さっき連絡してから来いといった店員さんがいう。

 「履歴書この店で売ってますか」

 「あるよ」

 「買って帰って書いてきます」

 「おっおっ。そしたら買わなくていいよ。店にあるからここで書いてくれる。時間ある」

 だったらはじめからいってよね。ちょっとだけ思ったが時間はありますといったら、じゃあ裏で書くか。ついてきて。はじめてコンビニの裏にはいった。段ボールがおおいな。そう思った。

 「確かここに、おっあったあった。そこ座って」

 「はい」いわれて座った机にはパソコンに見たことがない機械。店内の防犯カメラが映るモニターといろんな数字が映ったモニターがあった。

 「じゃあこれ書いてくれる。」一枚の紙を手渡された。白紙の履歴書。

 「はい」

 「ちょうど俺ひとりなんだ。とりあえず書いて。すぐにもどってくるから」はいと答えると店員さんは店に戻った。目の前にあるモニターに店員さんがレジにはいるの姿が映った。店内にお客さんはいない。

 まずは名前に生年月日に住所。アタシは履歴書を書いた。学歴職歴、東小学校入学、卒業。東中学入学、卒業。西南高校入学、二年在学中。家族構成。免許資格まではスラスラ書けたが志望動機の欄で手はとまった。たぶんアタシは高校を卒業してどこかの会社に就職をするだろう。でもたぶんつづかない。すぐやめる。それでコンビニでアルバイトをするかもしれないからそのための練習です。アタシが店長ならそんな志望動機のバイトを採用するだろうかと首をひねる。そのタイミングだ。

 「おはよっす」裏口の扉があいた。

 「こんにちは」アタシはいった。入ってきたチャラい男に。

 「おっ、見ない顔だな。アルバイトの面接か」髪を染めたチャラい男がいう。

 「よくわかりましたね」

 「学生か。いいな。ちょうどこの時間のバイトがいなくてシフト入ってくれたら助かるな」

 もしかして店長かなと思った。父はおとうさんの仕事は何かと聞かれたら公務員ですといえといわれている。父は警官だ。なのでキャリアやノンキャリアなどドラマでしっている。若い上司、年老いた部下の刑事。年の差のある上司部下。チャラい男が店長。さっきここで履歴書を書くようにといったのは永遠のフリーター。アタシは勝手にそう決めつける。

 「では志望動機はこの時間に店長にシフトに入ってくれたら助かる。そういわれた。それ書いていいですか」

 「なんだそれ」鼻で笑われたが。

 「ここになんて書いていいのかわからないんです」アタシはいうと。書きかけの履歴書を見てチャラいのが。

 「志望動機か。俺が書いてやる」そういって志望動機に。この時間にはいるシフトが少ないのではいってくれたら俺が早く来なくていいので助かります。さいごに将と書く。将の意味は聞こうとしたがチャラい男はモニターを見て。「店長ひとりか。呼んでくるわ。でもガチでこの時間にシフトに入ってくれたら助かる」そういって店の上着を羽織って店にでる。モニターに映った。レジで履歴書を書いてといった店員さんとチャラいのが話している。映像だけで声は聞こえないがチャラいのではなくさっきの店員が店長だった。アタシは履歴書でググった。履歴書を店の人に書いてもらおう。どのサイトにもそれはない。これでいいのか。扉が開いた。

 「履歴書書いてくれた」

 「はい」

 「じゃあ拝見しようか。えっと山田桜子さん。西南高校だよね制服見てわかってた。部活とかしてないの」

 「陸上部にはいろうと思いました。でもはいりませんでした」

 「じゃあシフトにはいれるとしたら学校帰りの十六時からか。それとも週末の土日かな。希望はあるかな」

 「すみません。アルバイト経験はありません。どの時間帯にはいったらいいんでしょうか」

 「いいね。この志望動機。」

 「それは」チャラいのがというまえに。

 「将こと森下将君の心の声が聞こえるよ。カレには無理させてるからね。でもこの時間にはいってくれたら助かるな。西南高校なら学校終わりだとこの時間十六時くらいに来れるだろ。週二三日でも来てくれたら助かるな。もちろん十六時からでも遅れても十六時にタイムカードは押しとく」

 「十六時って何時ですか」タイムカードもなにか気になったがわからなかったが時間のほうが大事だと思った。

 「十六時は夕方四時だね」

 「四時にシフトにはいったとして何時まで働けばいいんですか」

 「まぁ。十九時か二十時」

 「十九時二十時は何時」アタシは指で数えた。でもわからなかった。

 「夜の七時か八時までだね。学生をおそくまで働かせるわけにはいかないからね」

 ということは働いたとして一日三四時間。母は専業主婦。父は警察官で朝起きたらいない。夜は帰ってこない日もある。なんでお父さんはいつもいないのそう訊くと。お父さんはお仕事。お仕事はそういうことなの。たった一日三四時間では仕事ではない。そうか、だからアルバイトは仕事ではなくアルバイトなのだ。

 「とりあえず明日学校の帰りに来れるかな。一日働いてからシフトを決めようか。それでどうかな」

 平日なら学校帰りに十六時から二十時まで。土曜なら昼過ぎ十四時から二十時まで。日曜なら朝から二十時までなにもすることがないのでいつでもよかったが。

 「わかりました。明日学校の帰りに来ます。」アタシはそういった。

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