第13話
その間にかなめからの提案で、「風呂に入ってこないか」と提案された。
私、デコ体温したときに臭かったのかな。とか思ったが、これも私の勘違いで、今日はここに泊まってもらうとのことらしい。
またしても私は勘違いを起こして、茹でタコになってしまったのは、みんなとのナイショだ。
「お風呂って言ってもさ、ここのお風呂使えないんでしょ。封印されてるとかで」
「別室を用意してある。お風呂だけそこを借りるのさ」
「なるほどね。ってその別室に泊まれないの?」
「今日は金曜日でどこも予約が入っているから、すでに満室なんだと」
「人気なのね、ここのホテル」
「料理がうまいのと、アミューズメントが充実しているからな、ほらこの部屋もメリーゴーラウンドがあったりするだろ」
「確かに、でもホテルに来た二人が、メリーゴーラウンドで何するの?」
「さぁね。話によるとコスプレ写真を撮る人もいるらしいけど、一番の目的は……ここですることらしい」
「こんなところで何をするのよ?」
私は疑問でしかなかった。写真撮影はなんとなくわかるけど、するって何をするのよ。
「それは……遊園地ではできないことをして、満足するらしい。勘違いするなよ人から聞いた話だから俺も知らん」
遊園地地で出来ないことを、愛し合う二人がするって……。
私は想像をして、急に茹でダコになってしまった。
こんな場所でナニをするってことでしょ。信じられない。大人って考えてることが意味不明だわ。
でも、私もそんな意味不明な大人になっていくのか。
総思うと少し切なくなってくる。
「とにかく清掃前の部屋を料理ができるまで借りたから、そこで風呂に入って来いよ」
「私一人で行って来いって言うつもり?」
「そうだけど」
「一人じゃ怖いからついて来て」
「はぁ、一人じゃ怖いって何言ってんだよ。この部屋はともかく、お風呂に入ってもらうのは安全な部屋だぜ」
「だって」
あれだけ怖い体験をしたのだ。
無理もないのをわかってほしかった。
「まぁいいか。俺も泊まるつもりだったから。ついて行ってやるよ」
願いは通じた。良かったかなめも一緒なら安心だ。もし霊現象が起きたら、真っ先に撃退してもらうんだ。
その時玄関のポストにゴトンと音がした。
「どうやらお風呂に入れる鍵が届いたみたいだ。さぁ荷物の準備していこうか?」
「うん」
早速私はカートの中から下着やパジャマを取り出した。
ランドリーバッグに入れて準備万端。
「準備できたから行こうか」
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