魔法世界で俺だけ無属性

ラビル

第1話 無属性

ここは魔法が当たり前の世界

炎属性、水属性、土属性、風属性、光属性、闇属性

これを主にした魔法が根幹をなし人類の生活を豊かにしている。

これはアルカディア王国に住んでいる

生まれながらに魔法が発現しなかった

いわゆる無属性と呼ばれる青年の物語。



俺はレオ、生まれながらに魔法が使えない。

みんな生まれた時からなんらかの魔法の適正を

持っているのに俺だけなにも発現しなかった。


俺は仕方ないと受け止めて魔法が使えなくても出来る警備員の仕事を毎日やっていた。


ある日の仕事中に後輩のカズという男が俺に話しかけてきた。

(レオ先輩!お疲れっす!!聞いてくださいよ〜

俺今日また逆ナンされたんすよ〜!)


始まった自慢話だ、こいつは顔がイケメンなあまりモテるからその自慢を毎日のようにしてくる。


(まーたお前それで仕事はやく帰ります〜

とか言うんじゃないだろうな?)


カズはその瞬間ニコッと微笑んで

(バレました?お願いしますよ先輩〜)

そう言いうと手をパチンと合わせ顔をさげた。


(分かった分かった上司には体調不良だって言っておいてやる)


(さっすが先輩!あざっす!この恩はまた!!)

そういうと颯爽と走っていきすぐに見えなくなった。

そうカズは風属性の適正があって移動がすこぶる早い

無属性の俺は実をいうと助けられてばかりで

後輩であるというのにあまり頭があがらないのだ



(俺にも魔法が使えたらな…そういえば今日はやけに人が少ないな金曜日なのに)


ふと空を見上げると雨がポツポツと降り出してきた。

次第に雨はボツボツと音を増しすぐに大雨になり

雷までゴロゴロと鳴ってきた。


(うわ、まじかよずぶ濡れになる!!)


すぐに雨宿りできる場所を探したが見当たらず、

職場に向けて走って帰ることにした。

道中同じように濡れて困っている女性を見つけ

思わず声をかけてしまった。


(あの!!こっちに雨宿り出来るとこ知ってますんで付いてきて下さい)


(わ、分かりましたすみません!!)


10分ほどたっただろうかもう少しで付く

(おねぇさん!もうすぐ…あれ?おねぇさん?)

付いてきていたと思っていたが途中ではぐれてしまった。


(しまった!おねぇさんのこともう少し気にしておくべきだった!)

心配になったので来た道を少し戻ると、

女性は空を見上げてただ立ちすくんでいた。


(おねぇさん!大丈夫ですか!!)


(あ、あの…あれ…)


女性が指差す方向を見上げるとこの世のものとは

思えない情景が浮かんでいた。

空には竜巻が起こりその中で雷と氷が入り混じって周辺には炎が渦巻きまるで魔法が一斉に組み合わさったような異様な光景だった。


(なん…だあれは)


体が震えた、寒いのではない、

芯から沸き上がる恐怖で体が動かくなった。


すぐさま竜巻は高度をさげ地上に上陸し街を

木っ端微塵にしていく


(マズイ、逃げないと!おねぇさんここにいては

死んでしまう!)


声をかけたが女性はピクリとも動かなかった

まるで魂を吸わたように。


(なんだってんだ!!ちくしょう!)


女性の手を取り走り出そうとしたその時

竜巻が音もなく消え去った


(え?)


その瞬間目の前が眩い光で包まれてなにも見えなった途端なにかが頭に流れ込んでくる。


???(見…つ…た…エレ…ン…タス)


その声を最後にレオは気を失ってしまうのだった。







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