第11話 鬼の先生が教えてくれた戦闘の基本について

 やあ、今回も私のお話を読みに来てくれたんだね。


 うれしいよ。


 今回は先生に戦い方を教えてもらった時のお話をするね。


 先生は体術が得意だから、会うたびに先生は私に体術や戦闘技術を教えてくれるの。


 私が先生に習ったことを簡単に説明すると、まず、相手を攻撃をするときは、相手の身体の真ん中を意識するといいみたい。


 身体の真ん中を上下に通る線を正中線っていうんだけど、人間の急所ってそこに集中しているから、攻撃する時はそこを意識して狙うってことね。


 逆に相手の攻撃を回避する時は、とにかく自分と相手の正中線の位置をずらすことを意識するといいらしいわ。


 お互いの正中線の位置が揃っていると相手から致命傷を受けやすくなってしまうから、とにかくお互いの正中線の軸をずらすことが大事みたいね。


 それから、相手と自分の間合いも大事なの。


 間合いは大きく分けて3つあるの。


 基本的に間合いは、自分の腕を前に伸ばして、その腕の長さを基準にして測るんだけど、武器を持っている場合は腕の長さ2個分、武器を持っていない場合は腕の長さ1個分、相手の動きを封じたい場合は腕の長さの半分の間合いを取るといいの。


 攻撃を仕掛ける時は、相手と適切な間合いをとってから仕掛けるのが基本ね。


 逆に相手の攻撃を受ける時は、適切な間合い以上に距離を取るか、腕の長さの半分まで間合いをつめて相手の重心を崩すことで、相手の動きを封じることになるわ。


 それと、力の使い方ね。


 力を使う時は、常時最高の力を使うわけではないの。


 剣で戦う時は、剣が相手にヒットする瞬間に最高の力が出せるように、当たる直前までは脱力して体外に出てくるオーラ、つまり生体エネルギーを閉じておくの。


 そして、攻撃が当たる瞬間に力を込めて最大限の生体エネルギーを流し込むことで、威力を何倍にも高めることが出来るの。


 それに、こうすることで余計な生体エネルギーを使わなくて済むから、持久戦には必須のスキルなのよ。


 魔法も同じで、常時魔力を全開に解放しているとすぐに魔力が尽きてしまうから、魔法が発動する瞬間に、最大限の魔力を注ぎ込む感覚らしいわ。


 それ以外は魔力を閉じて、余計な魔力の消耗を抑えた方がいいみたいね。


 あとは、攻撃のリズムが大事なの。


 普通の人間は、攻撃をする時にはだいたい一定のリズムを刻んでいるらしいの。


 このリズムを認識することで、こちらの攻撃時に意図的にリズムを変化させて攻撃を当てやすくしたり、相手の攻撃を回避しやすくなったり、相手の攻撃パターンを読むヒントになったりするわ。


 もちろんこれ以外にもいろいろあるけど、難しいから今日はこれくらいにしておくね。


 あ、そうそう、先生から、新しい魔道獣を持っていそうな人物の情報を手に入れたの。


 新しいエサが見つかりそうで、私も魔道獣も興奮して震えていたわ。


 S級の魔道獣が寄生している日太刀王を倒せるくらいの超強い魔道獣が手に入るといいんだけれど。


 今回もここまで読んでくれてありがとう。


 ちょっと説明が長くなってしまってごめんね。


 また来てくれるとうれしいな。

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