ショートショート

@somenpoi

500字で小説を書こう

死ぬ三日前に思いついた


「500字で小説を書こう!」

 そう決意した私は早速ネタ探しを始める。小説を書く時は散歩するのが私流だ。毎回同じ道、同じ横断歩道を渡り、同じ景色を見ながら歩く。

 けど今回は散歩ついでに買い物をしようかなと、違うルートへ。ずんずん進むといつもは母と行くスーパーが現れた。

 カートを押しながら小説のネタを考えるが、思い付くのはありきたりでつまらない話ばっかりだ。

「ダメか……」

私は90回目のスイッチを押した


「500字で小説を書こう!」

 そう決意した私はネタ探しを始める。小説を書く時は散歩だ。同じ道、同じ横断歩道、同じ景色。

 けど今回は散歩ついでにおやつを食べようかなと、違うルートへ。ずんずん行くといつもは母と行くカフェが現れた。

 チーズケーキと紅茶を選びネタを考えるが、思い付くのはありきたりでつまらない話ばっかりだ。

「ダメか……」

91回目のスイッチを押した


「500字で小説を書こう!」

とうとう思いついた私はこの話を書くことにした。

スイッチを押した


「500字で小説を書こう!」

私は書いた。

押した


「500字で小説を書こう!」

そう意気込んで

書き終えた小説を読み、思った

「ありきたりでつまらないな」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る