彼がかまってくれないので拗ねてみたら

ひろまる

彼がかまってくれないので拗ねてみたら


 昨日も恭介くんは話しかけてくれなかった。


 つい2週間前に付き合いだした私たちなのだが、恭介くんは恥ずかしがり屋なのか、一切私にはかまってくれなくてなってしまった。

 付き合う前はすごい楽しく話とかしてたのに…。


 私から話に言ってもいいんだけど…。

 なんか恥ずかしいと言うか…。


 毎日一緒に帰えっても全然話しなくなっちゃった…。


 このままじゃダメだよね。

 今日の帰りにしっかり思いをぶつけないと…。


 そんなことを考えていて今日の授業はなにも聞いていなかった。


 そして放課後。


「恭介くん…。いこ…。」

「おう…。」


 言わないと…。言わないと…。

 しっかり言わないと…。後悔する気がする…。

 だから…。


「恭介くん。あ、あ、あのね。」

「どうした。」

「あの、あ、あのね、もっと私カップルっぽいことしたい!もっと手繋いでほしいし、もっと抱きしめて欲しいし、もっとキスだっ…。」


 突然恭介くんの顔が近づいてきて彼の唇が私の唇を捉え、私の言葉は遮られる。


 え…?えぇぇぇぇぇぇぇぇぇー?


 い、い、いまチューされてる…!?


 え???


 私が混乱していると、恭介くんは言う。


「カップルっぽいことってこんなこと?」

「ねえ…。」

「なに?」

「不意打ちはずるいって…。」


 私が顔を真っ赤にしていると、彼にまた頭をポンポンされて、私は完全にKOされた。


「ほら、いくよ。」

「むぅ…。もう…。好き…!」


 私はせめてもの仕返しに、後ろから抱きついた。

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彼がかまってくれないので拗ねてみたら ひろまる @hiromaru0722

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