第9話 彼らは溶け合い
アダムの姿をした何かとフェリナは融合し、そして溶け合い人の姿から変異したのをロディも確認した。
その姿は、これまでの
「なるほど?
分析しながら距離を取り、キルヒェンリートの武器、
白基調に青いラインが入っているキルヒェンリートに合わせてなのか、
「正直、コイツは扱いづらいんだがな……慣れればという奴だ!」
こちらの場所を特定したと言わんばかりに、青い光線を放ってきた。
ロディはギリギリでかわすと、ブースターを噴かせて場所を変える。建物を上手く利用しながら。
(しかし、これは厄介だな。
器用に思考を巡らせながら、ロディは次の手を考える。
(
トロイメライシリーズにとって
故に、使いどころを見誤れば……
「試させてもらおう……
ロディは操縦桿を巧みに操作し、砲身のモードを実弾からエネルギー弾へ切り替える。チャージまで数秒かかるため、なおも放たれる青い光線をかわしながら、時間を稼ぐ。
三秒……二秒……一秒。
チャージが完了した事を知らせる表示が出たのを確認すると、ロディはキルヒェンリートを回転させて
「食らえ……!」
充填されたエネルギー弾、白い光線を放つとシトリーが放つ青い光線とぶつかり合う。互いの攻撃が拮抗する。
(ふむ。エネルギー弾に対しては、似たような攻撃で防ぐか)
「ならば」
音声入力で、座標を指定すると拮抗状態を維持し続けるがロディには懸念があった。
(こちらのエネルギーは有限……だが、向こうはどうだ? このままでは圧し負けるかもしれん……!)
その考えは的中したようで、ロディの白い光線は徐々に威力が落ちてきているのに対し、シトリーの威力は衰えていない。
「くっ!」
(フェリナ・チェニーナの思想が反映されているのなら……行けるか?)
瞬時に思考を切り替えると、ロディは横にずれて白い光線を放つのを止める。シトリーから放たれている青い光線が追尾して来るのを、ブースターの威力で避けつつ、
鎌部分で
――切り札到着まで、あと四秒。
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