第22話 別行動
バスを三台確保し、目標の五台には至っていないがとりあえずバスにガソリンォ入れに行こうということで私たちが行ったショッピングモール近くのガソスタに行くこととなった。
そうして何事もなくガソスタにつきバス三台と一応私たちのキャンピングカーにもガソリンを入れることにした。
「よし、ガソリンは問題なく入れられそうだな」
「そうですね。どうせなら洗車と車内の掃除もしちゃいましょうか」
「それではその間に私と鎌瀬先生で、もう一台ほどバスを確保して来ましょうかね」
いきなりそんなことを副校長先生が言い出した。
「そ、そんな、危険ですよ」
「そうです皆で行った方が」
周りの人々も反対している。
「いえいえ、大丈夫ですよ。そんな遠くにも行きませんし。ねぇ?鎌瀬先生」
「そうですね。ゾンビが復活する、しかも復活したら強くなるって言うのならば早めにバスを回収した方がいいですもんね」
この二人は相当やる気みたい。
「な、なら俺らも行きますよ。流石に二人だけじゃ、、」
「あなた方五人はここに残って下さい。じゃないとこのガソリンスタンドにゾンビが来たら誰も対処出来ないでしょう。それに無理矢理走ってバスを見つけます。遠距離戦よりも近接戦がメインになるでしょう。そしたら遠距離専門だと逆に足手纏いになってしまいますよ」
まぁほんとは皆んな近距離も得意なんだけどね。あっ、私は違うけど。
「そう言うわけで五人とも、ここの守備は任せたよ」
そう言って二人は早足でバスを探しに行ってしまった。
「大丈夫かな?あの二人」
「まぁ私たちほどじゃあないけどさっきの見た感じ相当強いから大丈夫でしょ」
「いくらこの辺のゾンビを光が一回倒したって言っても一回復活しただけじゃ大したことは、、、」
「あっ」
そういえばそうだ。あの二人はゾンビが一度倒されたのは学校の前だけだと思っているはずだ。だからここら辺は大丈夫だろうと思っているに違いない。
だがここら辺のゾンビも光が一度倒してるので普通のゾンビよりも強いのだ。
「ま、まぁでもさっき倒したここのガソスタ付近のゾンビは遊園地の時より強くなってなかったじゃん」
「それもそうか。遊園地で復活した奴らが強かっただけか」
「とりあえず私たちもバス内の掃除手伝わないと」
「そ、そうだな。戻ってくる前に終わらせとかないと」
そうして私たちは少しの不安があったが、あの二人は強いからと思い自分達の仕事に取り掛かった。
1時間ほど経ち、バスの掃除もある程度片付いてきた。
「にしてもあの人達帰ってくるの遅いなぁ」
「バス探しにそんなに苦戦してるのか?」
私たちは少し不穏な空気を感じ始めていた。
「これ、やっぱあの人達探しに行った方がいいんじゃないの?」
「そうかもな。でも俺らがここを離れるわけにはいかないし」
私たちがどうするべきか悩んでいた時、遠くからバスの走る音が聞こえてきた。
「この音は、、、」
「なーんだやっぱり心配いらなかったか」
「遅かった原因はやっぱ、バスを見つけるのに苦労でもしたんだろ」
そんな感じに私たちが安心していると早速バスがガソスタに到着して、副校長先生が中から出てきた。
「お帰りなさい副校長先生」
一緒に来ていた運転手達が副校長先生の周りに駆け寄った。
「あ、あぁ、遅れてしまってすみません」
副校長先生は少し浮かない顔をしていた。
「いえいえ、ちょうど我々も掃除が終わったところです」
「そうですか」
副校長先生にはいつものような余裕が無かった。
「あれ?そう言えば鎌瀬先生はどちらに?」
「鎌瀬先生は、、、
ゾンビに殺されました」
その瞬間、ここにいた全員が言葉を失ったのであった。
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