何処だって楽しめれば良くない?。

恐ろしいほどに鮮やかな白黒の世界

何処だって楽しめれば良くない?

「お母さん、学校行きたくない。」

「じゃぁ、一緒に勉強しようか。それで、学校よりも楽しい時を過ごそうか。」

「!?!?!?!?!?!?!?!?」

 僕は本気でビビった。

 時間がないこのときに余裕を持ってる応えてる母に、しっかりとこっちを見て慈愛がこもっている目に。

 僕はいま高校生で、留学してる。来月には戻る。久しぶりに家族と会うのが楽しみだ。



「はあ"あ"あ"」

「妹よ、何を悩んでるんだい?」

「うぅん。」

「さっき、喧嘩してた友達のことかい?」

「聞いてたの?!」

「うん。Vtuberになりたいんだって?」

「そうなの。友達は、私には出来っこないっていうんだよ。」

「よし。じゃぁ兄ちゃんが手伝ってやるから、初配信行ってみようか。」

「ええええぇ!!!」

 その後、お兄ちゃんが一気に準備してやってみちゃった。すんごいドキドキした。終わったときのお兄ちゃんの満足そうな顔で、私も嬉しくなったのを覚えてる。

 私はいまそれなりに人気のVtuberで、大手に勤めてる。コラボで知り合った人がいい人で、最近付き合いはじめたの。今日の配信後の、デートが楽しみ!



「あの頃だよね、大喧嘩したの。」

「そうねぇ。そんで、あんたがVtuber始めたの。」

「うん。まだ高校生だけどお小遣い程度は稼いでるんよ!」

「凄いよねえあんたは。ハァ、私と来たら。」

「どうしたの?」

「あんたの動画見て、キャラの絵がきれいだなって。」

「あたしじゃないのかい!あれお兄ちゃんが友人に頼んで描いてもらったヤツなの。あたしも気に入ってる。」

「いいなぁ。私もそんな絵描いてみたいな。」

「そう言えばあんた色んな絵を書いてたよね。じゃぁやってみれば良いのに。」

「でも絵ばっか書いてるとテストの順位落ちるし。」

「ふぅん。」

「ふぅんって!悩んでるのよ!」

「高学歴を進んでく道と、絵師になる道、どっちを進みたい?」

「やりたいのは絵師だけど。」

「ならば、私のキャラを書いてくれた絵師を紹介してあげる。学ぶことはたくさんあるよ。」

「いいの!やったぁ~!」

 私は、先生から色んな事を学んで今、友人でVtuberやってるヤツの絵師とか、ポスターの絵とかたくさん担当してる。大変だけど、描きたい絵が描けるのは超嬉しい。



「ふぅぅぅぅ。」

「どうしたの?なんか出てない?」

「あぁ。幸せが出てってる感じだよ。」

「じゃぁその幸せ私がもらいます。」

「茶番はよくて、どうにもこうにもねぇ。」

「悩みがある感じかい?聞いてあげるよ、ほら、言ってご覧。」

「やけに勢いいいな。まぁ、そうさね。最近伸び悩んで、若いヤツにも抜かされたことさねぇ。」

「私の親友が勢いすごくていいでしょ。」

「あぁ、良すぎる。羨ましいさぁ。」

「あいつは小学生の頃からその道を選んでたからな。」

「そりゃぁ凄ぇはずさね。」

「まぁな。とはいえ、お前だって頑張ってるだろ。」

「迷走してるだけさね。」

「それこそ、頑張ってるからじゃん。努力してる姿は好きだよ。」

「フッ、あたしが女だったから良かったものを。」

「いいじゃないか、言いたいことは言う。私はそういう主義だ。」

「嬉しいね。ふう。もうひと踏ん張りしてきますか。」

 その後あたしは、さっき言ったヤツと、何回もコラボして、タッグで出ることが多くなった。とある歌動画が億再生されるて、登録者が一気に増えたのには、笑いが止まらなかったさね。

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何処だって楽しめれば良くない?。 恐ろしいほどに鮮やかな白黒の世界 @Nyutaro

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