酒とタバコのネオンテトラ
@suzume0515
序章
「はあぁ!?」
突然店の中から大声が聞こえてきた。
「あんなに苦労して300万!?」
「300が妥当だろ」
「ふざけんなよ!この腐れジジイが」
店のカウンターに足を乗せながら少女と思わしき女性が声を荒らげる。
それを店の主人と思わしき初老の男性が店の商品を整理しながら聞き流していた。
「命懸けだったんだぞ!?」
「だからどうした?これだけ貰えることをありがたく思え、小娘が」
「…っ!もういい!」
少女は足で椅子を蹴り倒すと不機嫌そうに出て行った。
「なんで私はこんな仕事を受けたんだ!」
少女ことライムはイライラした様子で街を歩いている。
「そんなに暴言を言わないの、可愛い顔が台無しよ」
隣にいる男はライムを必死に宥めているようだ。
「だれでもいいからぶっ殺してやりてぇ」
「アタシのこと殺すのはやめてね、まだやりたいこと残ってるから」
「誰がテメェみてぇなヒョロッヒョロの男好き好んで殺すかよ」
「そういうと思った」
殺伐としているように見えるが自然と不快感がない雰囲気だからだれも気にしない。
「そういえばアンタにぴったりの仕事があるの、紹介してあげるわ」
「報酬は?」
「1000万よ」
「ジャック、お前ってイケメンだよな」
「その名前で呼ぶのやめてっていつも言ってるわよね?アタシはローザよ、覚えておきなさい」
ライムはもうローザのことを気にもとめていないようだ。
「仕事場は?どこ?」
「あら、仕事内容聞かずに行くき?」
「仕事内容なんてどうでもいい、早く場所教えて」
「はいはい」
「場所は第二工場後よ、早く行ってきなさい」
「はーい」
早く帰ってパチ打ちたいな
なんて考えながらライムは第二工場後へ進み出した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます