第17話 かくれんぼ
文化祭の前日、俺たちが文化祭の成功を祈るために神社に来た。とはいえ、クラス全員ではない、俺たち仲のいい五人組で来たのだ。俺、高橋広樹、山本竜汰。村上立太、鈴木佳乃子、冬川由美子の五人だ。
俺たちは神社に産廃する。その時に天から声が聞こえた。
「お前たちは今から神である余に尽くしてくれている。礼として異世界転生させてやろう。そこで金の花束を取ってくるといい」
その言葉が聴こえるとすぐに、俺たちは異世界へと飛ばされた。だが、飛ばされたのは俺と佳乃子だけだった。他三人はただ口を開けて固まっていた。
「ここはどこだ?」そう言って周りを見る。すると風景から中世っぽい町案身という事が分かった。ラノベみたいだ。
「ねえ、ここどこなの!?」佳乃子が震えるような声で言う。
「分からん、それよりも竜太たちはここにきていないという事か……」
「そうみたいね、本当異世界なんて行きたく無い、帰りたい!!」
「ああ」
「ねえ、広樹はこういう世界に詳しいんでしょ? 何かないの」
「そうだな……何かフラグをクリアしたら帰れるかもしれん。金の花束も気になるしな」
「でも、そんなものどこにあるの?」
「皆さん、かくれんぼ大会締め切りまで三〇分です。優勝賞金として金の花束がもらえる大会、参加するなら今です」
「ねえ、フラグってこれじゃない? 金の花束って言ってるし」
「そうだな、参加しよう」
かくれんぼ大会では、とにかく周囲一〇〇メートルのテープ内で隠れろというものだった。とりあえず見つかりにくそうなじめじめとした木の下の隠れた。
隠れること二〇分。
暇で、佳乃子に話しかける。
「なあ、一生この世界から帰れなかったらどうする?」
「それは嫌よ」
「いっそ、帰れなかったら、俺と結婚するか?」
「馬鹿言わないでよ」
そしてそんな会話をしていると、いつの間にか終了の金がなった。
どうやら俺たちは勝ったようだ。
賞品として金の花束を貰った。
その時に神が現れた。
「お前たちは無事に金の花束を手にした。元の世界に戻そう」
そして俺たちは元の世界に戻された。金の花束を持って。
「おお!おかえり二人共」
そう竜太が元気そうに言う。
「つか、それ金の花束じゃね、どうやって手に入れたのよ」
俺は異世界での出来事を事細かく話した。
「へーそんなことがあったのか。だが、これで文化祭の展示は完璧だな」
「簡単そうに言うな」
立太の頭を叩いた。
そして文化祭は成功した。金の花束のおかげだ。
そしてなんやかんやあって、俺と佳乃子は付き合った。
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