異世界転移したら、悪役好きの俺は世界を導く大首領になる!!
ナイトジョーカー
第1話 世界を導く大首領に俺はなる!!
ある木造建ての2階の一室で、やわらかい水色のソファーに座りながら俺こと斎藤御剣はTVを見ていた。
見ていたのは、特撮ヒーローものだ。俺は、興奮しているので大声をあげながら見ていた。
「よし‥‥‥いいぞ!! ヒーローたちは必殺技を放つのに戸惑っている。今の内にヒーロー5人全員まとめてぶっ倒すんだ―――!!」
俺はもう少しで戦隊もののヒーローをようやく倒せると思い大声をあげながらはしゃいでいたのである。
俺が応援をしているのは特撮ヒーローものに出てくる悪役たちだ。
子供の時から悪役が好きだ。なぜならあいつらはお約束でやられるのに何回も立ち向かっていく。俺はその姿に心惹かれたのである。
そのため、俺はTVの悪役を応援していた。今日こそ勝てるぞと思った‥‥‥。しかし、次の瞬間、驚くべきことが起きた。
なんと、TVの中でヒーローたちの上空から光が差し込んだのである。その光を浴びたヒーローたちはパワーアップしたのである。
そして、心を合わせればなんでもできるといい、謎の5人合わせての合体攻撃を行ってきたのである。
その攻撃を受けた悪役の怪人たちは瞬く間にやられていた‥‥‥。
そんなご都合主義ありかよと思いながら、俺は悔しくなって手に持っていた空き缶をつぶしたのである。
「また、ご都合展開かよ。なんだよあの合体攻撃‥‥‥。心を合わせれば何でもできるなんていくら何でもでたらめすぎだろ。ちくしょ―――!!」
俺はさらに悔しくなり地団駄を踏んだ。
「なんで、いつもいつも悪役は勝てないんだよ。そりゃそういうものだろとか言われたらそれまでだけどよ‥‥‥。たまには勝っているところが見て―――よ―――!!」
俺は悔しくて悔しくて招集がつかず、そのままソファーから立ち上がると、木でできた床を歩いて行き、大きな窓を開けた。
大きな窓を開けるとスリッパをはいて、ベランダに出た。
何故ベランダに出たのかというと、あまりにも悔しくなって外の景色を見ようと思ったからだ。
外には、住宅が広がっており、その先には公園があるからだろうか植物が生い茂っていた。さらにその先には、夕日が大空を紅に染め上げていたのである。
俺は、その風景を見て少しだけ心が現れる思いがして、落ち着いた。
だが、その時突然俺を呼ぶ声が聞こえた。
「御剣!! ちょうどよかった。ベランダに置いてある水やりの道具を下に落として頂戴」
母が水やりの道具を下に落としてくれと言ってきた。俺はベランダに置いてあった水やりの道具を持ってベランダの手すりから身を乗り出した。
そして、水やりの道具を落とそうとした瞬間‥‥‥足がすべってしまったのだ‥‥‥。
そして、俺はベランダから落ちて次の瞬間には、きれいな花が植えてある花壇の上に落ちたのである。
俺は全身から大量の血を流してながら‥‥‥そのまま意識を失った。
俺はしばらくして目を徐々に開けた‥‥‥。
「俺はベランダから落ちたけど生きていたのか‥‥‥!!」
ことばを発しながら、俺は目の前を見た。すると、前に壮麗で威厳を感じるような巨大な建物があった。
その建物は全体が透き通るように色白く、天国に行ったらあると思えるような白亜の建物であった。
すると、その時、近くから女性の声が聞こえてきた。
「そう、あなたの言う通り、ここは現世にある建物ではありません。といってもここが天国というわけでもありませんが‥‥‥」
俺は突然聞こえてきた天使のような声が聞こえてきたのでそちらの方を見たのである。
そこには、きれいな顔立ちの女性がいた。しかも、服装は、古代の西洋の女性が来ているような白装束であった。
俺はその美しい女性が先ほど言っていた言葉の内容が気になり質問した。
「先ほど現世にある建物ではないと言われましたが‥‥‥ここは俺がいた現実の世界ではないのですか!?」
俺が質問すると女性は笑った。そして、少しして質問に回答した。
「その通りです。今あなたがいるこの世界は現世ではありません。しかしあの世というわけでもありません。ここは、異世界に行けるのか品定めする場所です!!」
異世界に行けるか品定めする‥‥‥!? この女性は一体何を言っているんだ!?
「そして、あなたの人生を見て、今この時どう行動するか拝見いたしました。あなたは人のために活動出来、すぐさま行動に移せる方であると判断しました。異世界に行くには十分な資格があると思われます」
「ちょ、ちょっと待ってくれ!! いきなり異世界に行ける資格があると言われても俺はなんのこっちゃ分からないぞ!」
俺は何が起きているのかわからず慌てふためいていた。
「そうでしょうね。まあ、簡単に説明すると、あなたは人生を異世界でやり直すチャンスが訪れたということです」
「あまりにも簡単に説明しすぎでしょう!!」
「別にいいじゃない。説明してもあなたには理解できないわよ!!」
あまりにもひどい言いぐさである。
「それで、あなたは人生をやり直すため異世界に行きますか!?」
説明言わずに異世界に行くのを進めてるよ!! でも、聞いてもめんどくさいからだろうけど言わないんだろうな!!
「何を黙っているのです。行くのですか、行かないのですか!?」
「行ったら、なにか俺をサポートしてくれるものはあるのでしょうか!?」
「えっ‥‥‥!!」
女性は驚いた表情をしていた。
「ただ、異世界にいくのではいままで同様ただ生きているだけかもしれない。次の人生を歩めるのなら、素晴らしい人生を送りたい。そのために何かサポートしてくれないか!?」
すると、女性はため息をついたのだ。
「めんどうな子ですね。でも、仕方ないですね。それでどんなサポートが欲しいのですか!?」
「そうだな―――!! 大金持ち‥‥‥いやいや金を持っていてもできないこともある。それより、大きな権力を保持できるような組織が欲しい」
そうよく見る悪役が作ったような組織なんていいな!!
すると、女性は俺の発言でどんなサポートをしてほしいのか理解したのか、了解しましたと言ってきた。
「では、大きな組織をあなたにあげますね。そして、その組織のリーダーに似合うようにあなたを改造人間にしておきました。それでは、異世界にとばしますね」
サポートがどういうものになるのかあっちが勝手に判断して決めやがった‥‥‥。しかも、もう異世界に飛ばそうとしている。
「その前に、組織のリーダーとしてどういう別称で呼ばれたいか聞いておきたいのですが。これは異世界で呼ばれる呼称ですので慎重に決めてくださいね」
そういわれしばらく俺は悩んだ。そして答えが決まり俺は発言した。
「大首領だ‥‥‥!! 世界を導く大首領に俺はなる!!」
俺は大声で自信満々に高らに言った。
「了解しました。では、大首領、今からあなたを異世界に飛ばしますね!!」
すると、俺の周りが白い光に照らされたのである。その光に飲み込まれるように俺は消えていった。
その瞬間俺はこう思った。
絶対、大首領として成功し、世界を導けるような大きな組織にしてみせる。
俺は光に飲み込まれながら目標を立てたのである。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます