最終回を読むということ

松梛 杏 

最終回を読むということ

最終回を読んでいない作品がいくつかある。

興味がなくなったわけでも、飽きたわけでもない。


作品が完結するそのとき、作品との、作品のなかで出会った彼らとの関係が終わってしまう感覚がする。私が知ることのできる彼らの人生はそこで終わり。死んではいないけれど、死ぬことと同じ。新たな経験は得られなくなる。


作品を読み終えると、作品に生きる彼らともう会えなくなる。この想いが最終回を読まない理由である。

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最終回を読むということ 松梛 杏  @kosumo55

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