第2話ダンジョンに行こう!

 探索者になるにはテストなど、めんどくさいことが多いらしい。

 だが、葵はトップ探索者なのでその力を使い、無理やり探索者にしてくれるらしい。ちなみに、等級は、C級になった。

 探索者の等級はS〜E級まである。ダンジョンも同じように等級がある。


 「じゃ、明日S級ダンジョンに潜りたいんだけど。」

 

「S級、ですか?」

 

「あぁ、一番強いのがいい」

 

「わかりました、私がいたらC級探索者でもS級に潜れるので、私もついて行きます」


「ありがと」


「配信をしても、いいでしょうか?」


「配信?あぁ〜いいよ」


 「ありがとうございます」


 そうして、明日ダンジョンに潜ることが決まった。


 「それで、血を飲ませてくれない?」


 「もちろん、いいですよ」


 俺は、葵の首元にかぶりついた。


「あっううっ」


 葵は、俺が血を飲んでいると、いっつも喘ぎ声をあげる。興奮するから、やめてほしい。でも、葵の血は美味しかった。



  ◆◇◆◇


 私は、いつも一人だった。親から虐待されていた。それが嫌で、家を飛び出した。行くあてなんか、なかった。だから、3日もすれば生死をさまよっていた。


 そんな、私を救ってくれたのは夜様です。輝くような、銀色の髪、どこまでも深い漆黒の瞳。それはまるで、神様のようでした。


 「大丈夫?、助けてあげようか?」


 「たすけ、て」

 

 「わかった」


 すると、夜様は私の首元に噛みついてきました。一瞬痛かったけど、すぐに気持ちよくなりました。その日、私は夜様の眷属になりました。


 その日から、私は夜様の眷属として、恥ずかしくないよう、たくさんののことをしてきました。しかし、ある日突然夜様が、「行ってくる」とだけ言って、いなくなったのです。


 私は、悲しくて、悲しくて死にそうになりました。しかし、私はまた夜様に会うために、他の眷属と協力して夜様を探しました。


 それでも、夜様を見つけられないまま200年もたってしまいました。生きる希望を、失った私は、私が創った探索者クランで書類の整理をしていました。


 その時です。

 

「葵、久しぶり」


 忘れるはずもありません。この美しい声は、夜様です。私は、嬉しくて泣いてしまいました。でも、仕方ないと思います。


 どうやら、夜様はダンジョンに興味があるそうです。私は、私の持っている全ての力を使い、夜様を支えると誓いました。


 まずは、S級ダンジョンの攻略からです。配信をして、夜様の美しいさを全世界に伝えるのです。他の眷属にも、夜様が帰って来たことを、伝えなけでばなりません。それに、配信の告知もしなければなりません。


◆◇◆◇


 「なんかさ、人間たちさ、元気なくない?」 


 日本に来て、違和感を覚えた。ほとんどの人間が絶望してるように見えた。


 「あぁ、それはですね」


 どうやら、日本に唯一ある、S級ダンジョンが約1年前からあるらしい。スタンピードは長くても1年、ダンジョンが攻略されなかったら、起こるらしい。


 そして、そのS級ダンジョンが未だに攻略されてないらしい。S級探索者の葵ですら、攻略できないらしい。S級でも、攻略できないから、SS級とも、呼ばれているらしい。


 それは、楽しみだ。葵はそこそこ強い、その葵でも、攻略できないダンジョンは楽しみだ。

 

 



 


 

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