閑話
第7話 向日葵の恋模様
私が初めて本家に行ってた時――。
お母さんは「
「貴方も今年から本家で勉強を教わるのだから、ちゃんとお二人の言う事をよく聞いてね」
「わかったわ」
「本当にお二人と喧嘩なんてしないでね! お二人はお兄ちゃんとは違うのだから、図々しい事も言わないでね」
「もう、わかったっていってるじゃん」
「本当にわかっているのかしら? お母さんは本当に心配よ……」
お母さんにいつも「髪は、白銀に近い金色で、黙っていれば人形さんの様に可愛らしいお顔なのに、なんで
後日、見事不安は的中する。さすがですお母さん!
桜の季節になり本家に行き始めて、一番、最初に驚いたことは、フィーナ様と
そして二人とも白銀の髪に、大人しく、大人に従順で、優等生って感じで少し近寄りがたい感じ何から何まで一緒だった。
でも、本家で勉強して近くにいるとやはり違いは見えてくるもので、難しい問題に私がうーんうーんうなっていると……。フィーナ様はその問題に使われている解き方を使った基本問題を探し出し、まずそれを私にやらせ答え合わせの時にどこが大事か教えてくれてから最初の問題を解かせる方法だった。あれは効率を重視したのかよくわからないけど時間的にはロスが少なかったように思う。
うーんよくわかないけど……。
なんか湊様は結構気が長いと言うかのんびりしてる事が多かった。
だから私が、二人についていくと待っててくれるのが湊様で、疲れない様な道を選んだり、休憩を入れてくれるのがフィーナ様だった。そして3つ上のお兄ちゃんとお姉ちゃんを困らせ、ついていくのが私だった。
えっと……私の兄については年子の私を置いていくし、意地悪を言うし本当に敵だった。まぁ……兄には兄で良い所はあるんですけどね――。
そして10歳のお正月の時、二人の縁談話が
その瞬間にその場は氷ついた様に静まり返り、肝心のお二人ともきゃー嬉しい! や恥ずかしい……って感じでもなく凄く――凄く――戸惑っていた。だから「だめだめ! 湊おにぃちゃんは私と結婚するの!」って思わず言ってしまった。見事私は、湊様のおじい様を見事怒らせてしまい……母に「あの時は本当に生きた心地はしなかったわよ」と、今でも言われる始末ではある。
その出来事については、今でも顔から火だ出るくらいに恥ずかしい事でもあり、そして二人の事を助ける為に動けた自分を凄く誇らしい。
最高の瞬間は?と聞かれたら、はい
そんな充実した私の子供時代も……4年前のフィーナ様のご両親の葬儀があった、あの日、私の大切な二人は離れ離れになってしまったことで……少し陰りをみせる。
…………でも、何か違う。
そこに私が居ないのはおかしいと思う。自惚れではなく結構しっかりしているフィーナ様と違い
それから……少ないながら
私は、私の恋を諦めたりしないのだから。
つづく
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