第11話 日本側 ⑥

タイムアウトが終わり、涼子は再びコートに立った。チームメイトたちもそれぞれのポジションに戻り、次のプレーに向けて準備を整える。


「行くぞ、みんな!」涼子が力強く声を上げる。


「はい!」全員が声を合わせ、コート全体に緊張感と期待が広がった。


サーブが始まり、再び激しいラリーが展開される。ボールが行き交う中、涼子のトスが高く上がる。梨花は全力で跳び上がり、強烈なスパイクを放った。しかし、アメリカのブロッカーが見事に反応し、ボールはネットを越えて日本のコートに戻ってきた。


「もう一度!」涼子が声を上げ、再びトスを上げる。今度は鈴木香織がブロックに加わり、アリシアのスパイクを止める準備をした。梨花も再び跳び上がり、全力でスパイクを放つ。


ボールはアメリカのブロッカーの指先をかすめてアウトとなった。審判の笛が鳴り、得点は日本に。スコアは14-13、日本リード。観客席からは歓声が上がり、日本のベンチも一気に盛り上がる。


「よし、この調子で最後まで行こう!」涼子がチーム全体に呼びかける。


「はい、キャプテン!」全員が声を揃えて応えた。


次のポイントが勝負を決める。日本チームの選手たちは、一瞬の気の緩みも許さず、全力で戦い続ける決意を新たにした。

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