番組側が刺客を送り込んでくる世界線のはじめてのおつかい

後編 ネット対戦での迷惑行為

司会　　　実は、今回の刺客の方の任務はおつかいの妨害ではありません。

可愛さん　え？

司会　　　…ふふ。まあ見ててください。

ーーージョンの家、玄関前ーーー

ジョン　　おーい、おつかい済ませたぞー！！開けてくれー！

刺客　　　残念ですが、もう貴方がこの家に入ることはできません。

ジョン　　！？　　…何だお前！？

刺客　　　番組に雇われた刺客のイエノカギ＝ワスレルンです。

　　　　　長いのでワスルンとでも呼んでください。

ジョン　　友達じゃねえんだぞ！

ワスルン　私の任務は貴方をこの家に入れないこと。わかりますね。

ジョン　　おい、ジジイ、ババア、俺を騙したのか！？許さんぞ！！

ーーーお母さんとお父さんが機関銃を装備して2階の窓から顔を出す。ーーー

お父さん　騙した？いやいや、俺じゃなくてその刺客がお前を通さないだけさ！！

お母さん　働きもせず飯だけ食ってるのが悪いのよ！どこかで定職に就きなさい。

ジョン　　お前ら、俺の能力を知ってるだろ！！

　　　　　お前らなんか簡単に蹴散らせるんだからな！！

ワスルン　ならやってみてはいかがですか？

ジョン　　ちっ！そうさせてもらうよ！！「ジョン•ブラックアブーラ」！！

ブシュウウウウウウウ！！

ジョン　　ハハハ！！もう一階は石油まみれなんじゃないか？

ワスルン　いえ、防水設備がありますので。

ジョン　　いつのまにそんなものを！？じゃあ火をつけてやる！

　　　　　このマッチの火が石油に引火したらどうなるかぐらいわかるだろ！？

　　　　　火をつけて欲しくなかったらドアを開けろ！！

お母さん　え？別にいいよ。火つけてくれても。

ジョン　　はあ！？

お父さん　全然いいよーやってみなー！

ジョン　　ほんとにやるぞ！いいんだな！！

ジュ！ボオオォォォ！！！

ーーーしかし、石油は燃えるものの、家は燃えない。ーーー

ジョン　　はあ！？どうなってんの！？

ワスルン　貴方の能力は石油を高速で撒き散らす能力、

　　　　　わかっていればいくらでも対策はできます。

　　　　　貴方が出かけている間にこの家には防火、

　　　　　防水設備に加えて機関銃なども配備しました。

ジョン　　何ぃ！？

お母さん　ここはもはや要塞よ！諦めなさい！

ジョン　　クソ！諦めるものか！

ワスルン　諦めて仕事してはいかがでしょう？

ジョン　　うるさい、どけ！力ずくでドアをぶっ壊してやる！

ワスルン　退きませんよ。

ジョン　　そうか！殺す！！「ジョン•ブラックアブーラ」！！

ブシュウウウウウウウ！！

ワスルン　…ふふふ。

ジョン　　なぜ無傷なんだ！？

ワスルン　私の能力「テフロン加工」は油からポテトチップスを作り出す能力。

　　　　　貴方の石油は全てポテチに変換されました。

　　　　　貴方の能力は相性最悪です。さあ、諦めてどこかで就職しなさい！！

ジョン　　ちくしょー！！

　　　　　お前の能力テフロン加工となんにも関係ないじゃねえかー！！！

ーーーそう言って、ジョンは泣きながらどこかに消えていった。ーーー

ワスルン　負け犬の遠吠え、一回聞いてみたかったんですよね。

お母さん　ワスルンさん！作戦大成功ですよ！

お父さん　嬉しすぎるぅー！！

ワスルン　まだ気は抜けませんよ。

ーーー数日後ーーー

ｳｰｳｰｳｰ! ﾌｼﾝｼｬｼｭﾂｹﾞﾝ！ﾌｼﾝｼｬｼｭﾂｹﾞﾝ！

お母さん　何だ？

ワスルン　襲撃だ！！夥しい数の兵士がこの家を取り囲んでいる！！

ジョン　　ハハハハハ！！愚民どもよ！石油王ジョンの前にひれ伏せ！！

ワスルン　お前！！まさかあの能力で石油を大量生産したのか！

ジョン　　そうだ！ハハハハハ！！

ワスルン　どうやって！？お前の能力は強い怒りがないと発動しないはず…！

ジョン　　簡単だ！ネット環境の悪い場所でスフラフーンをやりまくったんだ！！

　　　　　勝てそうな試合を通信エラーで落としただけで、

　　　　　500バレルは生産できるぜ！

ワスルン　クソ！そんな手が…！

　　　　　最近スフラフーンでよく通信エラーが起きると思ったらお前のせいか！

　　　　　普通に迷惑だぞ！！

ジョン　　知るか！！石油王は小さなことは気にしないんだよ！

　　　　　さて、そろそろ攻撃開始と行こうか！！

ワスルン　(終わった…。こんなたくさんの傭兵たちに勝てるわけがない！

　　　　　…クソ！ギャラ1万円の番組に出たせいで命を落とすなんて！)

ジョン　　そうだ！ワスレルン！

　　　　　お前の能力は油からポテトチップスを作り出す能力だったな。

ワスルン　！？

ジョン　　お前の能力があれば、石油だけでなくポテトチップスも生産できる。

　　　　　もし、今俺の側につくなら、

　　　　　俺の石油会社の社員にしてやろう。給料500万ドルを約束してやる。

ワスルン　(500万ドル！？ドル💲！？番組のギャラの何倍だよ！？)

ジョン　　どうだ？

ワスルン　こ、断る！！私はお前の両親をお前から守る義務がある！！！

　　　　　(殺される…！これでいいのか！？)

ジョン　　ほお？いいのか？確実に死ぬぞ？

ワスルン　いい！！信念は曲げない！！(怖い…！怖いよ！)

ジョン　　…分かった。攻撃開始！

ワスルン　っっっま！っっま、待った！…投降する…。

ジョン　　ハハハ。そうか…。おいジジイ、ババア！もう後ろ盾はいない。

　　　　　玄関を開けろ！さもないとこの街ごと破壊するぞ！？

お母さん　もちろん開けるわよ！

ジョン　　！？

お父さん　ジョン！頑張ったなあ！石油会社の社長になったんだろ！

ワスルン　(こいつら都合良すぎだろ！絶対ジョンに殺される！)

ジョン　　…………わあーい！お父さんが褒めてくれた！

ワスルン　！？

お母さん　良かったわねー！今日はすき焼きよ！

ジョン　　やったあー！

ワスルン　…なにこれ。

みんな　　おつかい、だいせいこうー！

ーーースタジオーーー

司会　　　素晴らしいハッピーエンドでしたね！

可愛さん　そうですね！(なにこれ。)

川山さん　今回の展開流石におかしくないですか？

　　　　　ジョンが両親を許したのよく分かりませんし、

　　　　　何でジョンがニートになったのかとか深掘りして欲しかったですね。

司会　　　なるほどーそうですかー。それでは、次回のおつかいもお楽しみに！！

ーーーーー

司会　　　川山さん

川山さん　何です？僕は思ったことを言っただけですが。

司会　　　作者がそんな上手い展開を作れるわけないでしょう。

　　　　　あんまり番組に悪いイメージが付きそうな

　　　　　発言をするんだったら消しますよ。

川山さん　ちっっ。…そうですか。

司会　　　それでは…。

川山さん　…恐ろしい…。やはり「鉄球」の異名は伊達ではないな…。

続く…。