時々シッポ⑩ 〜大型犬、中型犬、小型犬
先代犬ナポ兄ちゃんも、はるお嬢様も、中型犬です。はるお嬢様は体重10kgちょっと、ちょうどお米ひと袋と同じくらいですね。
犬のサイズは、体重や体高(床から肩までの高さ)で区分されますが、厳密な基準があるわけではないようです。
サイズによって、動物病院やトリミング、ペットホテルの料金が変わってきます。
大型犬には憧れますねぇ。ゴールデン・レトリーバーやサモエドの笑ってるような顔、ギュッと抱きつける存在感、飼い主を守ってくれそうです。
ところで、いくら大きな犬でも、その背中に子供を乗せたりするのは、絶対にやめてくださいね。犬はヒトと違い、鎖骨がないので、肩を痛めてしまいます。背骨や腰にも負担が大きいです。犬は背中に重い荷物を乗せて運ぶような身体の構造ではないのです。馬とは違う動物です。
大型犬は好きですが、残念ながら私には飼うことが出来ません。何かあった時に、重くて抱き上げることができないからです。
彼らに決して悪気はなくても、引っ張られて引きずり倒されたり、飛びつかれて押し倒されたり、ケガをする話はよくあります。
大型犬と暮らすには、飼い主側の体力、家や庭の広さ、経済的余裕(フード代も診療費もお金がたくさんかかります)、犬のトレーニングが必要です。
中型犬は、一緒に暮らしやすいサイズだと思っています。
でも、はるお嬢様でも猫を見た時など、瞬間的に引っ張る力はとても強いです。走る速度は全くかなわないですし、本気で噛んだら、ヒトの腕の骨くらい簡単に噛み砕かれてしまいます。
ヒトと暮らす犬達は、能力を手加減してくれているのです。
可愛いらしい小型犬達は、キャリーバッグに入れて、どこにでも連れて行けますね。ペット可のカフェやレストラン、お店にも入りやすいです。電車やバスなど公共交通機関に乗れるのも便利です。
はるお嬢様のサイズだと、JRは乗れません。一緒に出かけるには、自家用車が必須です。
小型犬のみ宿泊可というお宿もあります。
最近のあまりに小さな犬達は、小さ過ぎてコワイです。
実際の例では、ソファから落ちて骨折したり、スリングから落としてしまったとか、足元にいるのに気がつかなくて踏んでしまったとか……。
病院でも、血管が細いために処置が大変で、薬や麻酔の量も神経を使うそうです。
犬の小型化は、小さな犬を欲しがる消費者が増えたから、です。小さな犬を作るためには、遺伝的に小型な犬を選んで交配していく、という他に、犬を大きく成長させないようにする、と聞きます。(つまり、低栄養状態にする)
犬達は人間に役立つように作り変えられて、たくさん種類が増えました。
特に日本では何か話題の犬種があると、ブームが起きます。自分に合った自分に飼うことができる犬種ではなく、流行の服のような感覚で欲しい、と思う人達。そして、手に負えなくなって、放棄される犬達。そんなことが何度も何度も繰り返されてきたのです。
飼いたい犬と飼える犬は違うのに。
某野球選手の賢いワンちゃんは、幸いなことに、ペットショップで簡単に誰もが買えるような犬種ではなく、良かったと思います。
はじめから賢くて何でもできる犬はいません(トレーニングしやすい犬種はあります)。あのワンちゃんも、始球式に向けて何度も練習したと言っていましたね。
日本では法律上「物」扱いの犬達、犬が「流行の商品」ではなく、「生命ある大切なもの」であって欲しいと願っています。
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