第6話 転機
7月が始まり、しばらく経った頃、守は就労に向けて情報を収集しましたが、彼が住む新津には就職先がなく、中央区まで行かなければ仕事が見つからないことがわかった。
アパートを変えて中央区へ移りたくても、守には一人で決めることができず、また、これまでのように事業所で働くことには、違和感があった。
守が就労できないのは、身体の障害と、最近は改善してきたものの統合失調症という2つの病を抱えているからです。
就労を急ぐのは、年齢が上がるにつれて就職のチャンスが狭まっているからです。
では、就労した後、守は何をしたいのでしょうか?
彼は彼女を作って楽しみたいのです。それだけではなく、これまでお世話になった地元の人々に、何らかの形で恩返しをしたいと考えていました。
守の強みは何でしょうか?それは、精神障害者とは思えないほどの文章表現能力ではないでしょうか?
そこで、土曜日にブンブンの店長に相談に行きました。
「店長、お客様にインタビューして記事を作り、それをお客様に差し上げたり、ブンブンで公開することに問題はありますか?」
「いいんじゃないですか、親しい人を選んでやってみてはどうですか……」
「う~ん」
そこで守は、店長に背中を押されて、無料でインタビューを行い、記事を作成し、それを希望する人に提供したり、少なくともブンブンに置いてもらうという計画を立てました。
守の試みが成功するかどうかは、彼の執筆家としての腕にかかっています。更に、守が作成した記事を積み重ねることで、付加価値を生み出すという隠された試み、もあります。
守は、ブンブンでの私的な活動を通じて、目指す通りの旋風を巻き起こせるでしょうか?……。
今は、何も分からない……。
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