𐎢‎𓊆137録𓊇𐎽 DECEIVING of GLUTTONIY 〘☩〖FORTY-EIGHT〗☩〙


楓夏依が死体を処理しているうちに、[̲̅N̲̅][̲̅E̲̅][̲̅V̲̅][̲̅E̲̅][̲̅R̲̅][̲̅L̲̅][̲̅A̲̅][̲̅N̲̅][̲̅D̲̅]のメンバーとの連絡を取ってみよう。まずはレムリアちゃんとミーシャちゃんに「社長っぽいのは倒したんだけど………帰ってよさそうですか?」という確認のメッセージを送った。


依頼書でも、どこまでこなせば案件としてはクリアしたということになるのかが曖昧のまま工場に来てしまっていた。そこの基準を明確にしておかなければ、本来ならばやる必要のない仕事までもやってしまうという事になりかねない。


やらなくていい事まで知らない間にやってしまって、その時に誰かが死んでしまうなんていうことにでもなってしまったら………やり場のない怒りが、私の中で死ぬまで付きまとうことになる。



その気持ちが8割で、残り2割は「怖いから早く帰りたい」という気持ちがある。恐怖心が感じにくくなっているだけで、完全にゼロになっているわけではないので、怖いものは怖くなってくるものだ。



連絡先を交換した[̲̅N̲̅][̲̅E̲̅][̲̅V̲̅][̲̅E̲̅][̲̅R̲̅][̲̅L̲̅][̲̅A̲̅][̲̅N̲̅][̲̅D̲̅]のメンバーにチャットアプリにコピペで「もう終わりでいいですか!?」っていうメッセージを送り付けた。


その中で一番最初に帰ってきたのは、社長だった。返ってきた言葉は「分からない。今から総督府に確認を取る」との事だった。


分からないなら返信しないでもらっていいですか?分からない、という答えを望んでいないのは流れを見て分かるような気がするが………


社長からのメッセージは返信する気力が湧かなかったので、既読だけを付けておいた。その後に帰ってきたレムリアちゃんの返信で「フクロウの化け物……そこの取締役を殺したのならば上がっても大丈夫です!」と言われたので、楓夏依達にも伝えて早く帰りたい旨も明かした。


楓夏依達も早く帰れるならと、喜びながらも恐怖を感じている表情を浮かべながら、来た道を急いで戻って、工場のエントランスホールへと全員で一目散に駆け出した。



エントランスホールを抜け、出入り口を無事に飛び出した私達。自分自身の体で海外のホラーゲームを体感することになるとは思わなかった。


本当に、海外のホラゲとしか思えない世界観………完全にポピープレイタイムの世界に飛び込んでしまった、という以外の感想しか正直出てこない。


中ボス、ラスボスに関してはオモチャとは掛け離れていた生物との対戦だったが、道中の雑魚は、ぬいぐるみに命宿ったかのような…………ドンキのファンシーグッズのコーナーに売っているような、安物のアザラシのぬいぐるみが牙を剥き出しにして「キシャァァァァァ!!!!」って言いながら飛び付いてきたりなんて事もあった。


危なかったので、何の躊躇いも無く八つ裂きにしました。見た目ファンシーグッズなのに、私達のことを餌と認識で喰らいついてくるのが………なんだかんだで1番怖かったかもしれない。


タキシードモジャンボやフクロウ社長については、見た目通りだったというか………そこまで恐怖心を煽るようなものではなかった。


ギャップによる感情の揺らぎというものが、大きく影響していたのかもしれない。



「はぁ………!!はぁ…………!!」


「けほっ……!!けほっ………!!」


「ここまで来れば大丈夫でしょ」


「うん、後は帰るだけだね…………」


「ねぇ………何であんなに急に長距離ダッシュして、息切れてないの?アンタら2人」


「はぁ………!!ふっ……!!」


「美香と美咲が体力無いだけじゃない?」


「2人が有り過ぎるだけだわ…………!!!!」


「ただの長距離ダッシュじゃなくて、足場も色々な物が落ちていたり、穴が空いていたりですこぶる悪くて、道中には階段とかもあって…………そして、走りながらも道中の牙むき出しのぬいぐるみやらフィギュアやらも殺しながらで………普通は、バテバテになるのが、当たり前なんだわ………!!!!」


「"お疲れ様です!"っていう赤スパがめっちゃ飛んできてるよ?やばばば〜☆」


「ホンマや。5万スパチャとかも飛んできている」


「おつカレン〜☆無事にクエスト完了しました〜☆テイッ☆」


「元気過ぎるだろ…………」


[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]༆l̺͆l̺͆❂[[̲̅[̲̅𐎠]〘☩〖おつカレン〜☆〗☩〙[̲̅𐎠][̲̅𐎠][̲̅𐎠]]☪︎l̺͆l̺͆༆[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]


「えっ………………………?」


「はぁ···································?」



私の声…………?


今、工場の方から…………私の声が…………聞こえてきたような…………?



[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]༆l̺͆l̺͆❂[[̲̅[̲̅𐎠]〘☩〖······························逃がさないよ、CRY.STi⟬A⟭LLIZATION2期生………!!!!〗☩〙[̲̅𐎠][̲̅𐎠][̲̅𐎠]]☪︎l̺͆l̺͆༆[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]

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