87

私の予想は的中した。


お見合いだって!


もう、恥ずかしいなあ。


なんでわざわざ東京まで出てきて言うわけ?


直接面と向かって言わなきゃいけないことだってあるのよ、だって。


相手は、父の会社の知り合いで私も2度ほど会ったことがある方の息子。

へえ、息子なんていたのか。

ていうか、家族のことなんて知らなかったし。

たまたまうちに寄った時挨拶したぐらいだし。


つまり、知り合いの息子だから断るわけにはいかないってことらしい。


携帯を見せてこの方よ。と写真を見せられた。

なんか写り悪いんですけど。

もう少しいい写真ないの?


今務めてる会社とか学歴とか聞かされる。

ふーん。

完全にひとごと。


するでしょ!脅迫めいた同意を求められる。

断るわけにいかないんでしょ!


もう、お見合いなんてしたくないんですけど。

これって浅草の蕎麦屋でする話?


なんかむしゃくしゃしてきた。


でも仕方がない。

とりあえずするしかない。


日取りを決めることになった。

どうせなら早いほうがいい。

なるはやで調整することになる。


あーあ、お見合いか。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る