第2話 WORKING!

 黒崎 一平は緊張していた。


彼は今、薄暗い倉庫のような所で一人 椅子に腰を掛けている。


背筋に悪寒が走り、身体が小さく震える。窓から見える外の景色には

木枯らしが舞っていた。


 この部屋に来て何分経っただろうか?ちらりと時計を見ては身体を強張らせる。

早く事を済ませて家に帰りたい……そう思っていた時——


「オッマタッセ―――!」


扉が勢いよく開き、一人の女性が倉庫内に入ってきた。


 一平は直ちに起立すると


「本日は面接の機会を頂きありがとうございます!!」


とキビキビとした動きで深々と頭を下げた。


「オーゥ⤵ タイト!タイト! アンマリ カタイト疲レルヨ~♪」


陽気なノリの返事が返ってきたので、一平は顔を上げるとそこには

長いブロンドにスレンダーなスタイルのコーカソイド女性が立っていた。


 一平は驚きのあまり声が出なかった。それは彼女が外国人だったから?

それともあまりにも美しかったから?いいえ、答えは彼女の服装が変だから。


彼女は古い…レトロな時代の鉄道員の上着と帽子を着用していたのだ。

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