廃墟のエレベーター
紫閻-sien-
とある廃ショッピングモールの1階
エレベーターに乗ったり降りたり 不審な動きをしてる男が
「おかしいな 噂では夜中の2時に乗ると 動くって聞いたのにな」
扉が開いたまま 動かないエレベーターにそんな独り言を言いながら
乗ったり降りたりを繰り返している
何十回目だろう エレベーターから降りようとした瞬間 急にドアが閉まった
「危なっ」 扉を避け仰け反る男
エレベーターに閉じ込められてしまった
外に出ようとするが 廃墟になった場所なので 電気など通ってるわけがない
なので 男がボタンを押しても反応がないのは当然のこと
「くそっ なんで開かないんだよ」
廃墟で電気が通っていないことも忘れ
真っ暗なエレベーターの中でひたすらボタンを連打する男
埒が明かないとわかると 次はドアをこじ開けようと試みる
そんな事をどれくらい続けただろうか
「あー もう開けよ」
どうやっても開かないドアに苛立ち ボタンを拳で殴った その時
急にエレベーターが下に向かって動き出した
「えっ なんで?」
そう男が思う間にエレベーターのドアが開く そこは地下駐車場だった
(やった 出れる) 男は勢いよく飛び出し走り出そうとする
そんな男の目の前に霊柩車が止まった
中から出てきたのは、スーツ姿の老人
「お迎えに来ました さあ お乗りください」
廃墟のエレベーター 紫閻-sien- @sien702
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
参加中のコンテスト・自主企画
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます