第16話
今日も、あさひは輝き続ける。
地球上に生きる人間が何人悲しもうが、何人泣こうが、何人死のうが。
だから、私が死んだ時だって、変わらず世界は輝き続けるだろう。
誰が悲しんだって、誰が悔しんだって、この世界は変わらない。
だからさ、私がいても世界はなんにも変わらないんだよ。
生きてることに、意味は無いんだよ。
死んでもなんにも変わらない。
初めて会った時、私は君に言った。
「生きる意味ってさ、自分で探すものじゃない?」
私に、意味ってあるのかなぁ。
死んでも、変わらないんじゃないかな。
もう、楽になりたい。
死んでも、もういいんじゃないかな。
死んだら何も考えなくてよくなる。
もう、楽になりたいよ。
ねぇ、誰か答えを教えて。
「朝姫の朝は希望の朝。朝姫の未来は明るいよ。」
前、夢で聞いたことのある声。
脳内に響くような、安心出来る声。
よく、聞いたことある。
なんか、懐かしい。
あったかい声だ。
いつの声だろう。
昔の記憶が走馬灯のように横切る。
『だいじょうぶ? よしよし 泣かないで。』
1つの声が響く。
その声は暖かく包んでくれるような、さっきの声ととても似ていた。
もしかして、この声って――。
「それでも、『夜』は続かない。必ず、朝が来る。」
おかあ、さん。
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