第10話 彼女と映画館デート【後編】

映画終盤、僕は怖すぎて目を閉じた、序盤、中盤はなんとか耐えたけどもう無理だ。

 エンディングらしき音楽が流れてきたので目を開けると、隣で絵美さんがめちゃくちゃ泣いていた。

 

 映画が完全に終わり、戻っている途中。ふと思った。

 「今思ったんですけど、敬語そろそろやめませんか?」

 僕は絵美さんに思ったことを言ってみた。

 「わかった、じゃあこれからは敬語なしでいくね」

 よし、まずは成功後は呼び方を絵美さんじゃなくて、絵美って呼んでもいいか聞くだけだ。

 「呼び方も変えたいと思ってるんだけど、絵美って呼んでもいいかな?」

 「じゃあ私は、勉って呼んでいい?」

 「もちろん!」

 「それじゃあ勉の服、買いに行こう」

 

 絵美はスマホのマップで近くの中古服屋を探している、できればあまり遠くないところがよい。

 そんなことを考えていると、絵美が僕にスマホを見せてきた。

 「こことかいいとおもうんだけどどうかな?」

 画面に映っていたのは中古服屋ハートという名前の服屋で、ここからは徒歩10分と書かれていた。ハートという名前だといかにも女子感強いけど男物はちゃんとあるのだろうか。

 でも近くて良いしここに決めようかな。

 「ここにしよう」

 僕たちは中古服屋ハートに向かうことを決めた。


 9分後、中古服屋ハートらしき建物が見えてきた。

 外観は真四角で真っ白だった、ドアの近くに看板があり、中古服屋ハートと書かれていた。

 僕は中古服屋ハートのドアを開ける。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る