第25話

さて、その頃であった。


ところ変わって、悠伍ゆうごの家族たちが暮らしている家にて…


家のテーブルに菜摘なつみ亜弥子あやこ晃代てるよと東京で暮らしていた遥輝はるきの4人が座っていた。


遥輝はるきは、ゴーコンで知り合った女子大生が行方不明になった上に子をはらませた…のトラブルを起こした。


他にも遥輝はるきは、ゴーコンで知り合った複数の女子大生が行方不明になった上に子をはらませていた…の深刻なもめ事を起こした。


遥輝はるきは、亜弥子あやこたちに家族に対して総合商社から内々定をもらえたと言うたが、シューカツをしていないなど…家族たちに大ウソをついていたことが明らかになった。


それを聞いた晃代てるよは、よりしれつな怒りをこめながら遥輝はるきを怒鳴りつけた。


「あんたはなにを考えて生きているのよ!!」


晃代てるよに怒鳴られた遥輝はるきは、つらい声で『ごめんなさい…』と言うた。


晃代てるよは、よりしれつな怒りをこめながら言うた。


「調子に乗るな!!」

義姉ねえさん、おちついてよ〜」


菜摘なつみは、晃代てるよをなだめたあと怒った声で遥輝はるきに言うた。


遥輝はるき…あなたはなにを考えているのか知らないけど、なんでおばあちゃんたちに大ウソをついたのよ…ドーキューセーたちはみんな各事業所で働いているのよ!!…初任給を稼ぐためにがんばっているのよ!!」

菜摘なつみさん…」

義母おかあさまも厳しく言うてください!!」

「その前に、遥輝はるきの言い分を聞いてあげないと…」


亜弥子あやこは、菜摘なつみに対して遥輝はるきの言い分を聞いてほしいと言うた。


これに対して、晃代てるよが怒った声で言うた。


「なんで遥輝クソガキの言い分を聞かないといかんのよ!?」


亜弥子あやこは、ものすごく困った声で晃代てるよに言うた。


遥輝はるきはイヤなことがあったのよ…シューカツしていた時に、オワハラを受けたなどがあったかもしれないのよ…」

「だからと言って遥輝クソガキを甘やかさないでよ!!」

「それじゃあどうしたらいいのよ?」

遥輝はるきにレイプされた女子大生のコたちが行方不明になったのよ!!…他にも遥輝はるきは悪いことをたくさん犯したのよ!!極悪人の言い分なんか聞く必要はないのよ!!」

「分かったわよ〜」


菜摘なつみは、怒った声で遥輝はるきに言うた。


遥輝はるき!!」

「なんだよぉ〜」

「あした、川西の伯父おじさんの家ヘ行きます!!」

「川西に行くって…」

「あやまりに行くのです!!」

「あやまりに行くって…」

遥輝はるきは、女子大生を傷つけるなど悪いことをたくさん犯したのよ!!…あなたがついた大ウソで一番傷ついたのは伯父おじさんよ!!…伯父おじさんは、あなたが大学を卒業して立派になった姿を見ることを楽しみにしていたのよ!!…遥輝はるき伯父おじさんの気持ちを逆なでにしたのよ!!まだ分からないのかしら!!」


菜摘なつみに怒鳴られた遥輝はるきは、席を立ったあと席をけとばした。


晃代てるよは、ものすごく怒った声で言うた。


「なによあんた!!出ていきなさいよ!!」


遥輝はるきは、ものすごく怒った声で言うた。


「ああ出ていくよ!!オレは…この家の子じゃないのだよ!!」

「だったら出ていけ!!」

「チクショー!!チクショーチクショーチクショーチクショーチクショーチクショーチクショーチクショーチクショーチクショーチクショーチクショーチクショーチクショーチクショーチクショーチクショー!!」


晃代てるよから『出ていけ!!』と言われた遥輝はるきは『チクショー!!』とレンコしながら家から出て行った。


(ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ…)


この時であった。


遠くで雷が鳴る音が聞こえた。


『チクショー』とレンコしながら家から飛び出した遥輝はるきは、家に帰らなくなった。


時は、深夜11時24分頃であった。


ところ変わって、山陽新幹線の新神戸駅にて…


上りの新大阪行きの新幹線みずほがプラットホームに到着した。


あらたは、ものすごく疲れた表情で電車から降りたあと地下鉄に乗り換えた。


その後、三ノ宮駅から阪急神戸線の電車に乗り継いで武庫之荘駅ヘ向かった。


家に到着したのは、日付が変わって6月28日の深夜1時前だった。


(ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ…ザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザー…)


あらたが帰宅した時であった。


雷が鳴ったあと、雨が降り出した。


疲れた表情を浮かべているあらたは、家に入った。


家の広間にて…


テーブルに亜弥子あやこ晃代てるよが座っていた。


あらたは、ものすごく疲れた表情で『ただいま。』と言うた。


晃代てるよが怒った声であらたに言うた。


「ただいまじゃないわよ!!こんな遅くまでどこヘ行ってたのよ!?」

「オレは、会社のおつかいで松山ヘ行ってたのだよ〜」

「ウソ言われん!!」

「ねえさん!!オレは課長からお使いを頼まれたから松山ヘ行ったのだよ!!」

「ウソつくな!!」

晃代てるよ!!やめなさい!!」

「おかーちゃんも怒ってよ!!午前さまで帰って来た家族を怒鳴り散らすのはおかーちゃんの約目でしょ!!」

「おちついてよ!!」

「おちついてるわよ!!」


めんどくさいんだよ…


あらたは、ものすごくいらついた表情でつぶやきながらイスに座ったあとこう言うた。


「兄さんはまだ帰っていないのだ…」


亜弥子あやこは、困った声であらたに言うた。


悠伍ゆうごは、職場の人たちと一緒にスナックにいるわよ。」

「そう〜」

菜摘なつみさんは、ふて寝してるわよ。」

「そう…遥輝オイゴが帰って来たのだね。」


晃代てるよは、ものすごく怒った声で言うた。


遥輝はるきは、悪いことをたくさん犯したのに逆ギレ起こして出ていったわよ!!…遥輝はるき亜香里あかり京田うちの子じゃないからどーでもいいのよ!!」

「どーでもいいって…」

遥輝はるき亜香里あかりは、実の両親が交通事故で亡くなったのよ!!」

「実の両親が亡くなったから仕方なく京田うちが引き取ったと言いたいのかよ〜」

「言わなくても分かるでしょ!!」

晃代てるよ…しばらくの間、あらたと話がしたいけどいい?」

「分かったわよ〜」


晃代てるよは、ふてくされた表情で席をたったあと自分の部屋ヘ向かった。


(ザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザー…)


この時、雨の音が少しずつ強くなった。


亜弥子あやこは、あらたに対して困った声で言うた。


あらた。」

「かあさん。」

あらたは、会社のおつかいで松山ヘ行ったのね。」

「ああ…根尾の社長さんの孫娘マゴチャンの忘れ物を届けるために行った。」

あらた!!お人好しもいいかげんにしなさいよ!!」

「分かってるよ…」

「2年前も、同じ形で金沢ヘ行ったよね…なんで大事な日にいらん頼まれ事を引き受けるのよ!?」

「あの時は、(当時の)課長が『お礼はきちんとするから…』と言うたから引き受けたのだよ…」

「(当時の)課長さんは、あらたにきちんとお礼をしたの?」

「(当時の)課長からお礼を受け取ったよ!!」

「だったらいいけど…」


あらたは、ややつらい声で亜弥子あやこに言うた。


亜弥子あやこは、困った声であらたに言うた。


あらた。」

「なんだよぉ〜」

あらたにもうしわけない話があるけど…」

「もうしわけない話って、なんだよぉ〜」

「あとでおかーさんがなおみさんに電話で言うておくから…」

「だからどうしろと言うのだよ?」

あらた…もうしわけないけど、ことはさんを違う人にゆずってほしいけど…」

「それはどう言うことだよ?」

「おかーさんはあらたを困らせようと思って言うたのじゃないのよ…」

「だからなんでことはさんを違う人にゆずるのだよ?」

「おかーさんは、困っているのよ〜」

「だからなにに困っていると言うのだよ!!」

あらた〜」

「なんだよぉ!!」

「やっぱり…なにも用意できてない状態でサイコンするのはよくないよ…その上に、三重子みえこさんとあいまいな形でリコンしたことなどがあるから…」

「かあさん!!ことはさんも前のダンナさんを交通事故でなくしているのだよ!!」

「分かってるわよ…」

「かあさん!!その前にこっちの話も聞いてくれよ!!」

「分かってるわよ!!」

「オレは、根尾の社長さんのご家族たちと今治のイオンモールで会った…そこで、マゴチャンの忘れ物を届けた…そのあとに帰ろうとしたら根尾の社長さんに止められたのだよ…『ラーメン一杯だけでもいいから…』と言うたから仕方なくとどまった…それで帰りが遅くなった…その時にことはさんと会った!!」

「どこでことはさんと会ったのよ!?」

「大街道のスタバ!!」

「大街道…」

「ことはさんは、根尾の社長の息子さんの嫁さんの親友だった…だから、そこで改めて紹介された…お話しはしたよ…だけど、お付き合いするかどうかについては待ってくれと言われた!!」

「分かったわよ〜」


亜弥子あやこは、つらい声であらたに言うたあとため息をついた。


あらたは、疲れた表情で亜弥子あやこに言うた。


「かあさん。」

あらた。」

「かあさんは、ことはさんを違う人にゆずれと言うたね。」

「言うたわよ。」

「それは、どなただ!?」

「だから、おかーさんのむかしからの旧友しりあいの息子さんよ!!…39歳であとがないと言うて困っているのよ!!」

「分かった…もういい…」


あらたは、突き放す声で亜弥子あやこに言うたあとゆっくりと席を立った。


その後、ゆっくりとした足取りで部屋に向かった。


(ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ!!ドザー!!ドザー!!)


時は、深夜2時半頃であった。


この時、より大きな雷鳴が轟いたあと1時間に70ミリに相当する非常に激しい雨が降り出した。


またところ変わって、神戸市北区の国道176号線沿いにあるラブホにて…


この時、伶香れいかとまなやと伶子れいこ母子おやこ3人がチャラいカッコウの男と一緒に車から降りたあと車庫の2階にある部屋に入ろうとした。


チャラいカッコウの男は、伶香れいかの幼なじみのカレだった。


4人が部屋に入ろうとした時であった。


この時、マタニティ服姿の亜香里あかりがやって来た。


亜香里あかりは、ものすごく怒った表情でチャラいカッコウの男にすごんだ。


「まちなさいよ!!」

「なんだよぉ〜」

「よくもアタシを裏切ったわね!!胎内なかに赤ちゃんはどうするのよ!?」

「お前とはもう終わったのだよ〜」

「ふざけるな!!」


思い切りブチ切れた亜香里あかりは、チャラいカッコウの男に殴りかかった。


チャラいカッコウの男は、亜香里あかりを突き飛ばした。


亜香里あかりは、その場に倒れた。


チャラいカッコウの男は、伶香れいか母子おやこ3人に対して『入ろうぜ…』と言うたあと2階ヘ上がった。


2階にある部屋にて…


伶香れいか母子おやこ3人がチャラいカッコウの男と一緒に部屋に入った時であった。


「オドレぶっ殺してやる!!」


この時、遥輝はるきがチャラいカッコウの男の背中を鉄パイプで殴りつけた。


「やめてくれ〜」

「下へ降りろ!!」

「ああああ!!」


遥輝はるきは、チャラいカッコウの男を部屋の外へ引きずり出した。


(ドザー!!ドザー!!ドザー!!)


ところ変わって、部屋の外にて…


遥輝はるきとチャラいカッコウの男は、非常に激しい雨が降る中で乱闘を繰り広げた。


「ふざけるなクソガキ!!」

「なにすんだよ!!」

「オレの女にてぇつけやがったな!!」

「オレは知らねーよ!!」

「ぶっ殺してやる!!」


それから数分後であった。


危険を感知した伶香れいか母子おやこ3人が部屋から出たあとカレシが運転していた車に乗り込んだ。


この時、チャラいカッコウの男が遥輝はるきをナイフで刺し殺した。


それから数秒後であった。


チャラいカッコウの男に突き飛ばされた亜香里あかりが鉄パイプを持ってワーッと叫びながら向かって行った。


「ふざけるなぶっ殺してやる!!」

亜香里あかり!!亜香里あかりやめろ!!」


このあと、チャラいカッコウの男と亜香里あかりがもみ合いの大ゲンカを起こした。


この時だった。


(キキキキキキキキキキキキキキキキキキ!!グォーン!!)


チャラいカッコウの男が運転していた車がガレージから急発進した。


運転席に伶香れいかが座っていた。


(キキキキキキキキキキキキキキキキキキドスーン!!)


急発進した車は、チャラいカッコウの男と亜香里あかりをはねたあとホテルから出た。


車は、ラブホから出たあと国道176号線を通って宝塚方面へ向かった。


伶香れいかは、奇声をあげながらハンドル操作をしていた。


この時であった。


(ブブブブ!!キキキキキキキキキキキキ!!ドスーン!!)


伶香れいか母子おやこ3人が乗っていた車が対向車線にはみ出したあと宝塚方面から走って来た特大トレーラーと正面衝突を起こして大破した。


伶香れいか母子おやこ3人は、その場で死亡した。


(ドカーン!!ドカーン!!)


特大トレーラーの後ろにケンインしていたタンクローリーが大爆発を起こしたあと炎上した。


トレーラーを運転していた運転手も死亡した。


(ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ!!ドスーン!!ドザー!!ドザー!!)


この時、よりしれつな雷鳴が轟いたと同時に1時間に90ミリに相当するもうれつな雨が降り出した。




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