第9話ハイジャック容疑を掛けられた2級建築士、矢崎美那

「チョイチョイ!俺の質問に答えてくれよ!」


右肩を小突かれてハッ!


として「ごめんなさい2級建築士なんです。」


「あ、そうなんや!美那もかいな!何処の所属なん?俺はスクエアハウジングの設計部や。」


エエッ!


スクエアハウジング!?



 素っ頓狂な大声を出した美那の姿をじろじろとエコノミー後部座席以前のシートとビジネスシートの乗客も仕切りのカーテンを捲り確認していた。


 キャビンアテンダントもハイジャック等の形跡が無いか、確認していた。


 美那の大声で機内はスクランブル状態だった。


「機長インフォメーションプリーズ、お客様、機内で大声を上げる、数人で騒ぐ、通路を走る等の危険・迷惑行動はハイジャックと疑います。


どうか落ち着いた行動をお取り下さいます様、お願い申し上げます。機長でした。」

この後、英語、フランス語、中国語、韓国語に分けてインフォメーションされた。

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