第15話 俺ニート、2度目の戦いへ挑む!
さて、アリスがいなくなった後の、俺の生活はいつも通りだ。
パソコン、ゲーム、アニメ三昧!
といきたいところだが、
(うぉっ!?)
ふと気になる情報が入ってきた。
『漫画家サイン会!』
ついに来た!たまにやってくる漫画家サイン会!
しかも今回は俺が見ていたアニメの漫画家のサイン会!
これはとても嬉しかった。
(そういえば……たまに外に出た方がいいって言ってたな)
いい機会だから行ってみようと思った。
俺はいつ行われるかを調べてみた。
(5日後か……)
絶対に行こう。最高の準備をして向かおう!
そんなことをがあったぐらいか、あとはいつも通りの日常。
飯食って風呂入ってパソコン。
アリスもきっとドン引きしているんじゃなかろうか。
そうこうしている間に22時付近となった。
「さあ淳一さん。またゲームが始まりますよ。心構えは大丈夫ですか?」
「大丈夫です。それよりあなたの方こそ大丈夫なんですか?」
「……?はい?どうしてですか?」
「昨日みたいに、忘れ物をされると困りますので……」
それとなく伝えてやった。
「大丈夫です!今日はちゃんと確認しましたので!」
「それなら良かったです」
「では行きましょう!」
こうして2戦目が始まった。
今回はちゃんと俺とアリスが同時に異空間へ転送された。
「敵が来ました!」
「了解です」
今回は見た感じ大学生ぐらいだろうか?
「あれ?」
今回もなぜか敵が攻撃してこない。
何があったんだろうか?
「淳一さん見てください。敵がものすごく怯えています。体全体が大きく震えているようです」
「俺が怖い見た目だからですかね?」
「そうではないと思います!割と普通の男子って感じですので!」
「そうですか」
普通の基準が人によって変わるのに、それで納得させるのは厳しすぎるんじゃないか?
「とにかくこれはチャンスです!さっさと倒してしまいましょう!」
(…………)
無抵抗な相手にあっさりと勝ってしまっていいのだろうか?
相手は恐らく初戦闘だろうが、負けるのが怖いと思わないんだろうか?
確かに慣れない銃をいきなり使うのは怖いだろう。
だが負けないように自然と体が動いたりしないんだろうか?
「淳一さん!早く倒しましょう!」
(…………)
……そうか、これはゲームなんだ。
相手がどんな状態であれ、俺は勝たなければならない。
バーン!
「うぐっ……あぁ……」
相手は無残にもその場に倒れ込んだ。
(…………)
「やりましたね!またまた勝ちですよ!おめでとうございます」
(…………)
「何か考え事ですか?」
「ちょっと……気になっていることがありまして」
「なるほど……では明日の朝食の時にお聞きしますね。間もなく現実に戻されるみたいですから」
「わかりました」
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