第8話 ブックガイド④「人類は宇宙のどこまで旅できるのか」

 第四回はレス・ジョンソン「人類は宇宙のどこまで旅できるのか これからの「遠い恒星への旅」の科学とテクノロジー」です。

 毎日のようにアメリカではロケットが打ち上がっていますが、それもこれも人類がどこまで旅ができるのかという挑戦への試金石です。


 本書では人類が太陽系外へ旅する可能性を含め、NASAの職員だった筆者が真面目に検討する本です。

 SFの世界と宇宙へのロマンは切っても切り離せないでしょう。そうです、ロケットや宇宙船と言ったSFに必ず登場する小道具もここでは実際に使う目的で検討されます。かつて人の想像力は事実よりも豊かでした。月世界旅行という小説では大砲に人を乗せて月に撃ちこむという突飛なアイデアで宇宙を目指します。

 ただ現代ではその想像力も追い抜かれたり追い抜いたりですね。


 SFの読者から見れば当たり前な内容で少々眠くなってしまったかもしれませんが、この筆者は実は「竜の卵」などで知られるフォワード博士といっしょに仕事をした人なのです。SFファンの皆さんも読んでみたくなったことでしょう。


 現代、推進・通信・電源の三つのファクターがより研究された暁には、宇宙旅行も夢ではないというわけです。

 あした火星に行けるとしたら、どうしますか?

 もし行きたいと言わないひとだけが、本書を読まないで済みますね。

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