ツンデレ系ヒロインは二人もいたら困る!

空海月 ヤネン

ツンデレ乙!

俺の名前は真原瞬まはらしゅん

普通の高校2年生…のはずだ。


「瞬!お昼ご飯どうするの!?特別に一緒に食べてあげてもいいわよ!」


この子は春藤しゅんとううらら。

腰まで伸びた地毛の茶髪、吊り上がってる一重の目。

とってもチャーミングだ。

同じクラスでみんなからの人気者だ。

だが…


「べ、べつにあんたと一緒に食べたいなんて思ってないんだから!」


俺の前ではツンデレなのである。しかも極度の。

今のとこツンの要素しか見当たらないって?

ちょっと待っててね。


「うん、一緒に食べようか。ありがとう、誘ってくれて。」


…カァ


ほらうららさんの顔は真っ赤になったよ。


「い、行こ。」


そう言って俺の服を引っ張る。

はい、かわいい。


「う、うん。」


俺が席を立った瞬間、


「瞬君!どこ行こうとしてるの!?今日は一緒にご飯食べてあげてもいいんだから!」


この人は前野楓まえのかえで一つ年上の先輩だよ。

黒髪に肩まで伸びたうちボブ。

そしてぱっちりな目がみんなを虜にする。

因みにこの人もツンデレである。

神よ…俺にどうしてこんな試練を与えるんだ…


「いきなり現れてなによ!今日は私が瞬と一緒に食べることになってるんだから!べ、べつに私が誘ったわけじゃないんだけどね!」


うん、確かに誘ったニュアンスではなかったね。


「あら、うららさん。そうなの?じゃあ、私が瞬君と一緒に食べてもいいわけね?

あ、勘違いしないでよね!一緒に食べれるからって好きとかじゃないんだから!」

「あ、そっすか…」


そんなはっきり言われると傷ついちゃうぞ!

そしてまたうららと楓先輩は喧嘩をする。

…やめて!俺の為に争わないで!


「「瞬(君)はどっちと食べたいの!?」」

「はい!二人共と食べたいです!」

「「!!」」


しまった、これは火に油か?


「し、仕方ないわね。瞬がどうしてもっていうならこの先輩も一緒で構わないわよ…」

「ふ、ふん。まぁ、仕方ないわね。瞬君がそういうならそうしてあげる。感謝しなさいよね!」


さてさて僕の高校人生はどうなってしまうのやら…

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