Xのいいねが見れなくなったことをテーマにAIとリレー小説した結果

アールグレイ

第1話

「プライバシー保護の観点からいいねを見れないようにします。」というお知らせが画面に表示され、私はホッとした。評価される恐怖から解放される。しかし次の瞬間、「いいね」の代わりに「監視中」という文字が浮かび上がり、背筋が凍りついた。私は今、誰かに見られている。


 スマホの画面が暗転し、私は息を呑んだ。監視されている?一体誰が?私は部屋を見渡し、カーテンの隙間から外を覗いた。人影のない路地、不気味な静けさ。恐怖がじわじわと私を蝕んでいく。


「誰かいるの?」


 震える声で呟いたが、返事はない。


 その時、スマホが振動した。見知らぬ番号からの着信。私は恐る恐る電話に出た。


「もしもし?」


「いいね、できないのは残念だけど、あなたの反応は最高だよ。」


 聞き覚えのない声が、私の鼓膜を震わせた。「あなた、誰なのよ!?」


 思わず聞き返すが、当然返事はない。


「何が目的なの!?」


 半狂乱になって問いただすと、相手から意外な答えが返ってきた。


「落ち着いて。目的?そんな大袈裟なことじゃない。ただ、君に興味があるんだ。」


 男の声は穏やかで、どこか安心させるような響きがあった。しかし、私の恐怖は消えない。


「興味って、どういう意味?一体何がしたいの?」


 私は必死に食らいついた。男は少し間を置いてから、答えた。


「君の日常を覗きたいんだ。君が何を考え、何を感じているのか。全部知りたい。」


 その言葉に、私は凍りついた。まるで心の奥底まで見透かされているような感覚。


「やめて!お願い、やめて!」


 私は叫び、電話を切った。しかし、恐怖は消えない。私は今、誰かに監視されている。そして、その誰かは、私の全てを知りたがっている――っ!


 私は、家中を回ってドアや窓の戸締まりを確認した。


 締まっていることを確認し、とりあえずホッと息をつく。


 それもつかの間だった。


 今度は、隙間という隙間が気になって仕方がない。私はガムテープを持ってきて、窓の隙間を何重にも封鎖した。ガムテープの粘着質な感触が指先に残る。これで安心だと思ったのも束の間、今度は換気扇の音が異様に大きく聞こえ始めた。


「まさか、ここから…?」


 心臓が跳ねる。換気扇に目を凝らすと、暗闇の中に何かが蠢くような気がした。恐怖で足がすくむ。


「いや、気のせいだ。気のせい…」


 必死に自分に言い聞かせ、換気扇から目を逸らした。


 しかし、今度は部屋の隅にある小さな空気穴が目に飛び込んできた。


「まさか、こんなところから…?」


 再び恐怖が私を襲う。私はガムテープを手に取り、空気穴を塞ごうとした。


 その時、背後から声が聞こえた。


「そんなに塞いだら、息ができないよ。」


 私は振り返った。そこに立っていたのは…。全身黒ずくめの男だった。


 見た目は端麗で、こんな状況だというのにドキッとするほどだった。


 男は不敵な笑みを浮かべ、私の手からガムテープを奪い取った。


「そんなに怯えなくてもいい。僕は君を傷つけるつもりはない。」


 男はそう言って、奪ったガムテープをゴミ箱に捨てた。


「じゃあ、一体何がしたいの?」


 私は後ずさりながら尋ねた。男はゆっくりと私に近づき、囁くように言った。


「君を知りたいんだ。君の魅力の全てを。」


 その言葉に、私はゾッとした。この男は、あの電話の男と同じことを言っている。


「あなたは、あの電話の男とグルなの?」


 私は勇気を振り絞って聞いた。男は首を横に振った。


「違う。僕は君を監視していたわけじゃない。ただ、君のことが気になって、ここに来たんだ。」


 男の言葉は嘘ではないように聞こえた。しかし、私はまだこの男を信じることができない。


「どうして私のことを?」


 私は半信半疑で尋ねた。男は私の目を見つめ、答えた。


「一目惚れだよ。」


 その言葉に、私は言葉を失った。「どうして……そこまでするの……」


 私は、半ば脱力感に苛まれながら尋ねた。


 しかし男はニコニコするだけで何も答えなかった。


 男は私の反応を楽しんでいるようだった。


 私は、この状況を打破しなければと、必死に頭を回転させた。


「あの……とりあえず、お茶でも飲みます?」


 私は、精一杯の作り笑顔で男をリビングに誘った。


 男は、意外そうな顔をした後、快諾した。


 私は、急いでキッチンに向かい、お茶の準備を始めた。


 その間も、男の視線を感じて、落ち着かない。


 私は、お茶を淹れながら、この男の目的を探ろうと考えた。


「もしかして、お金目当て?」


 私は、恐る恐る尋ねてみた。


 すると、男は笑いながら答えた。


「違うよ。君がお金持ちかどうかは、僕には関係ない。」


「じゃあ、一体何が目的で……」


 私は、再び問いかけた。


 男は、私の淹れたお茶を一口飲み、ゆっくりと口を開いた。


「君を、僕だけのものにしたい。」


 その言葉に、私は全身が凍りついた。


「それって……どういうこと……」


 言わんとしてることはわかるが、理解できなかった。


 男は私の困惑した表情を見て、満足げに微笑んだ。


「つまり、君を愛しているということだよ。」


 彼は私の手を握り、熱っぽく見つめた。


「君のことをもっと知りたい。君の全てを知りたい。そして、君を僕だけのものにしたい。」


 彼の言葉は、まるで呪文のように私の心を揺さぶった。


 恐怖と同時に、奇妙な興奮が私の中に芽生え始めていた。


「でも、どうして私なの?」


 私は、まだ半信半疑だった。


 男は私の手を優しく撫でながら、答えた。


「君の魅力に抗えないんだ。君の瞳、君の笑顔、君の仕草。全てが僕を虜にする。」


 彼の言葉は、まるで甘い毒のようだった。


 私は、この男の言葉に溺れそうになりながらも、必死に抵抗しようとした。


「でも、私たちは今日初めて会ったばかりよ。」


 私は、最後の力を振り絞って反論した。


 しかし、男は私の言葉を遮り、こう言った。


「運命を感じたんだ。君と僕は、出会うべくして出会った。」


 彼の言葉は、私の心の奥底に深く突き刺さった。


 私は、男の言葉に抗う術を知らなかった。


 彼の瞳に映る私は、まるで獲物のように無力だった。


 そして、私は男の腕の中に落ちていった。


 それは、恐怖の始まりであり、同時に、新たな愛の始まりでもあった。


 私は、この男に囚われ、そして、この男に救われることになるのだろう。


 この出会いは、果たして運命なのか、それともただの偶然なのか。


 それは、まだ誰にもわからない。

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