「仲穎ー！　何～、余所見をしているー！」

「仲穎ー！　貴様の命は貰ったー！」

　儂が李儒先生のように冷たい目線でこちらを睨みつけてくるのではなく。にゃんにゃんしながらツンツンと睨みつけてくる樊稠に見惚れ、見詰めていると。

　三馬鹿トリオの二人──。

　李傕と郭汜の二人が憤慨しながら君主の儂へと悪態をつきつつ猪突猛進──近寄れば、自分達が召喚した真っ赤な剣を振り下ろしてきた。

　だから儂は自身の覚えている中華四千年の体術で李傕の攻撃を手で払い退け、受け身で弾くと。

　その後は『ドン！』と郭汜の横っ腹へと牛輔の奴と同じように回し蹴りを入れた。

『ガン！』

『ガシャ！』

　と鈍い金属音等と共に郭汜の身体も牛輔のように吹き飛び──床に多々置いてある机や椅子の上に倒れた。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい