　だから李傕と郭汜の二人の口から事もあろうに。

「良くも牛輔ー！　たた切ってやるー！」

「死ねー、董卓ー！」

　やつらとは幼馴染でもあるが、儂は李傕と郭汜の主君でもある。

　なのに馬鹿二人は儂に憤慨しながら怒声を吐き、自分達が召喚した光の剣を振り上げ──。

　この儂、漢の魔王董卓仲頴へと猪突猛進を決行してきた。

　だから儂は李傕と郭汜の二人は血迷った……。本当に馬鹿だな、この二人は……と心から思う。

「……樊稠は～、倒れて呻っている牛輔を呪術で回復させて……。その他の子達の傷の手当てもお願い…」

　儂の方へと自分達が握る光の剣を振り上げ──猪突猛進で突撃してくる二人に対して備えていると。

　儂の耳に李儒先生の樊稠への絶叫交じりの下知が聞こえてきた。

「……ん？　どれどれ……」

　だから儂は李儒先生が下知をだした【樊稠】の容姿は『どれなのだ？』？　と思いつつ、奴の容姿を確認した。

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