第22話 魔王無双! (1)
「おりゃあああっ!」、
「うりゃぁあああっ!」だ。
儂が吠えに、吠えれば。
この部屋の床でもう既に横たわり「うぅ、ううう」と悲痛な顔で呻る牛輔の声が消え、あいつの横たわることすら忘れる程この室内から。
「きゃぁ~!」
「助けて~!」
「誰か~?」
「誰か助けて~!」
「誰か助けてくれよ~!」と。
この部屋にいるガキ達の恐怖に怯え、恐れ慄いている様子での絶叫、嘆願、奇声があがる刹那状態になる程儂は無差別に部屋の者達を攻撃──。
そうこの儂の左の腕に呪術で召喚された真っ赤な光の小弓で部屋に居る、逃げ回るガキ達を男女問わず真っ赤な光の矢で次から次へと射貫き、狩りして殺害していくのだ。
だからガキ達が自身の顔色を真っ青にさせ、涙を流しながら、叫び──。絶望しながら兎や鹿、猪のように逃げる様子が可笑しくて仕方がないから。
儂は自身の顔を緩ませ、目尻を下げ、嬉しそうに「ひっ、ひひひ」と笑いながら狩りを楽しむ。
まあ、儂は楽しんでいた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます