第18話 僕はとうとう切れてしまう(2)

 だから僕に対して毎日のように無理な課題を課しては虐めの原因を作り。虐めをするように、皆へと催促もおこなってきた我が学園の李儒女王様も走馬灯を見詰めるような顔で呆然としながら僕を見詰めてくるから。

 僕はやっと皆……。


 そう僕の事を長年かけて虐めてきた者達に対して抵抗し、切れる事ができたから。

 これもみな僕の枕元に立ち。


『仲穎~、本当のあなたは大変に強いく、恐ろしい人……。だから本気になったあなたは誰にも負けません……わかりましたか~、仲穎~?』

『……お姉様の言う通りです~、仲穎~。あなたはあの漢帝国が滅びる原因を作った魔王董卓なのだから。この辺りの学園を牛耳ることも可能~。だからしっかりしなさい、仲穎~。分かりましたか~?』


 つい最近毎夜のように現れ、鼓舞……。𠮟咤激励をし続けてくれた劉家の双子のエルフ様……。女神、精霊様のおかげだと僕は思えば。


 そのまま源義経牛若丸を守り、仁王立ちをしたまま息を引きとったらしい弁慶のように、僕も立ったまま気を失ってしまう。



 ◇◇◇




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