第9話 クラウドファンディング開始

市議会での承認を得られなかった観光課は、次のステップとしてクラウドファンディングの準備に取り掛かった。会議室には、パソコンやスマートフォンが並び、職員たちは新しい希望を胸に動き始めた。


「よし、まずはクラウドファンディングのページを立ち上げよう!」翔太が指示を出す。


「サイトのデザインは任せてください。プロジェクトの魅力が一目で伝わるようにします!」香織が元気に答えた。


「それと、プロジェクトのストーリーや目的をしっかり書き込もう。写真や動画も必要だな」涼介が付け加えた。


「SNSでの広報活動は私に任せて!」美咲が自信満々に言った。「まずはFacebook、Twitter、Instagramで情報を発信します。それと、YouTubeにも動画をアップして、プロジェクトの詳細を紹介しましょう!」


美咲は素早くパソコンに向かい、SNSアカウントを開き始めた。「ハッシュタグは『#湯園地計画』にして、拡散力を高めましょう。プロジェクトの進行状況を定期的に更新して、支援者とのコミュニケーションを大切にします。」


香織も加わり、「支援者特典のリストを作りましょう。例えば、湯園地のオープニングイベントに招待するチケットとか、限定グッズとか!」


涼介が冗談混じりに、「温泉ジェットコースターの優先乗車券なんてどうだ?これなら支援者も大喜びだろう」と言って、みんなを笑わせた。


翔太は頷きながら、「それに、動画の最後には市長のメッセージも入れよう。100万回再生を達成したことを強調して、市民の期待がどれだけ高まっているかを伝えよう。」


美咲は早速SNSでのキャンペーンを開始し、短時間で多くの「いいね!」やシェアを獲得した。投稿にはプロジェクトの詳細や進行状況、支援者特典の情報が盛り込まれていた。


「見てください、もうこんなに反応が!」美咲が興奮気味に言った。


「これなら、うまくいくかもしれないな!」翔太も笑顔を見せた。


「うん、みんなで力を合わせれば、必ず成功する!」香織も力強く頷いた。


こうして、観光課のメンバーは一丸となってクラウドファンディングを開始した。彼らの情熱とアイデアが、プロジェクトの成功に向けて再び動き始めた。湯園地計画は、少しずつ現実に近づいていった。

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