第38話 また、ここから

久しぶりに、と言っても、二ヶ月ぶりにだけど、就活サークルへ戻ってきた。メンバーが、十名しかいなくて、寂しい。


久しぶりに戻ってきて、あの子に会えるかな!

なんて、期待してたものだけど、その子も、もう、就職が決まって、ここにいないらしい。


うーん。これは。


まだ、二ヶ月ぶりなので、知ってる顔ぶれではあるが、ここ、十名で存続が大丈夫なのか?


まあ、ここの人数が少ないということは、労働人数もそれだけ、いるということだから、日本の経済は安心かも知れないが。


部屋に一人、ぽつんといる。


今朝は、静かな気持ちで、ここに来る前、介護福祉士の勉強をしてきたが、続きでもしようかな。


それにしても。


どーしよっかなー。これから。


と、そこに、しんちゃんと、呼んでいた子がやって来た。二人とも、にやけ顔で、おはよ~、とことばを交わす。

しんちゃんとは、ここ二ヶ月間、LINEでやり取りしていたので、仕事を辞めたことを知っている。

さて。

まずは、履歴書を書く練習から、はじめましょうか。


また、ここからだ。


ったく!と、文句を言ったところで、仕方がない。


まあ、ここからはじめましょうか。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る