「 」題

紙源

「  」



 熱の歩や 次へと急ぎ 終となる 若る枝葉も 悔い落ちつれば


 霜る土 我重みにて 僻み割り 廻る風歯に 耐える事無し


 掠め見る 重ねて見やる 目を紡ぐ 無謀の眼下に 耐えるしか無し


 長き針 刻みや刻む 遠き時 短き針は とうに当て無し


 雨染みる 軋みを上げて 呼応する したり落ちるは 涙か雨か


 蝉の声 暑さ揺らめく 己が声 空へ問うては 問いに解無し


 絶唱 かしまし呻く ことも無し 無謀の夢も 忘る事無し


 浅ましく 捨て抗うは いやらしく 粉に成ろうと 塵であろうと


 短きは 刻みて刻む はやき時 重ね重なり 長きを刻む


 己が道 歩む最初が 踏み出せず それども足は 歩みを止めず


 焦げ臭く 燻る影は 長く伸び 枯葉へ灯り 湿りて消える


 目が移る 己と違う 別の道 燻り陰るが 己が道


 独唱 かしまし嘆く ことも無し 風吹きすれば 枯葉は燃ゆる


 浅ましく 吹きそぼらえと 空へ問う 問をしまいと 枯葉は揺れる 


 己が道 灯し照らすは その轍 過去を踏み締め 歩みて進む


 掠れ目で 見渡すそのひ 目に染みる 瞼を伏して 歩みを止める


 眼底に 溢れこぼれる その粒が 枯れた火種と 混ざりて燃えた


 燃焼 かしまし呻き 風を出せ 陰りた道は 気炎を上げる


 雨音は 遥か彼方で 降り注ぐ 後ろ出に聞き 道を見据える


 枯れ枝を 燃やし尽くした その先で 芽吹く若葉に 合わせる歩幅


 

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「 」題 紙源 @Shigemithu

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