第七話 四十九院未明と密林
そこに広がっておったのは、燃え盛る森じゃった。
「密林ダンジョンじゃったか……。」
そこは、海外派遣で行ったカンボジアを思わせるような熱帯雨林じゃった。太陽が燦燦と照っては周囲は燃え盛る、ゲリラ戦に持って来いの場所じゃ。
「敵、複数。」
「見えるか。やってくれ。」
「アイマム。」
久佐三尉がパンツァーファウストを構える。
「ぶっとべ」
木々の合間をぬった弾頭は、轟音と衝撃をまき散らすとともに爆発し、火の粉を散らせる。
それはさておき、この部隊、口が悪過ぎるのじゃ…。
「さて、取り敢えずはいいとして…どうしようかの」
ここで一度作戦会議じゃ。
「取り敢えず、二佐の肩慣らし優先じゃないっすかね?」
「ですね。私も前線でチェーンガンをばら撒いている二佐が見たくて心臓の高鳴りが止まりません!」
「サポート、する」
「……分かったのじゃ」
これで良いのかの?儂、心配じゃぞ。仮にも部下を持っておった者らじゃのに、この言いよう。あんまりじゃないかの。
とは言っても、儂に拒否するだけの理由も無いし、叱れるほどの威厳も無いからの。やるしかないんじゃ。
「行くぞい。」
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