悪役貴族に転生したけど主人公など気にせずに穏やか暮らして行きます
人中の蝮
第1話、悪役貴族になりました!
転生、それは一度は誰もが考えた事はあるだろう。
こことは違う世界に向かってそこで活躍して楽しく暮らしていきたいと・・・何でこの話をしているのか皆様は分かりましたか。
実は自分は転生しております・・・しかし、残念ながら転生先は悪役貴族でした。
どうして分かったのかと言うとこの世界は前世でお気に入りだったゲームの世界にそっくりで世界観も状況も同じだったのでほぼ間違いはないだろう。
そうなってしまうと自分は大変な状況に置かれているのだ。
転生した人物は物語の序盤で主人公たちにボコボコにされてしまって物語の途中で失態を犯してそのまま退学事になりそれで出番は終わったと思ったら終盤で再登場して来たけど実家から追放されて山賊に成り果てる始末。
まあ、救いはないよなと思う人物に転生したのである。
普通に過ごしていたら間違いなく大変な事になってしまうのは目に見えていたけど・・・このキャラは滅茶苦茶に弱いのだ。
序盤は勿論のこと終盤になってもクソ弱いのだ。だからこそ何で顔はイケメンで女からモテるのかとプレイヤーたちを多く怒らせてきた人物。
しかもルートによるけど寝取りなどもしてくるから余計に嫌われていた。
しかもそのルートはこのキャラは味方なので倒すことが出来ずにいたので周りからは味方にいればこれ程に恐ろしいけど敵にいればこれ程に心強いものはないと言われる始末であった。
まあ、説明ばかりであったけどすなわち自分の未来はとても暗い・・・何とかしたくてもこの世界はかなり厳しい世界であるのだ。
スキル・・・これを持ち合わせているのか持っていないのかで大きく運命が分かれると言っても過言ではない。
それだけこの世界は大きな差別があるのだ。そして自分は当たり前のようにスキルなどないのでどうすることも出来ずにいるしかないのかと落ち込みながら考えていた。
この世界は12歳の時にどんなスキルがあるのか調べるのが義務になっている。
その12歳まであと少ししかないのにどうすれば良いのだと必死に考えていたある日に怪しい商人からある水晶玉を売りつけられたのである。
とても怪しそうでこれを買えばきっと幸せになりますよと明らかに嘘を言っていたけど何もしないよりはと思いで購入したのであった。
何で購入してしまったのだろうかと思いながらも購入した水晶玉を見つめていたら急に水晶玉の中に映像と文字が浮かび上がってきた。
そこはここの近くにある丘でこの木の下を調べろと書かれてそれが終えると水晶玉は日々が入ってそのまま砕けたと思ったらそのまま消えてしまったのだった。
それを見ていた自分は何事だったのだと思いながらも自分は先程の場所に向かうことにしたのであった。
近くだった事もあり外で訓練をしてきますと言って屋敷から飛び出した。その場所に向かうと確かに映像のような光景がありあの木の下かなと考えながら掘り始めた。
そうすると現れたのはとても美しいオーラを纏っているオーブが見つかったのである。
しかも自分の記憶が正しければそのオーブの正体はスキル付与するオーブでストーリーを終えた後に出てくる裏ダンジョンのみ手に入る品物でこれさえあればどんなキャラでも最強にできるという訳だ。
勿論のこと全くも手に入らない品物なので完全に廃人向けで自分は・・・好きなキャラのみしか出来なかったなと思いだしていた。
それはともかく何でそんなアイテムがこんなところにと思いながらも恐る恐る手に触れて見るとオーブは光りだしてそうして頭の中に浮かび上がる様に脳内に映し出された。
スキル獲得!【炎の極意】
・・・マジ!?マジで手に入れたのと自分はすぐに試してみることにした。この炎の極意と言うスキルは炎系魔術がかなり楽に撃てる上に威力も桁違いに上がるのだ。
嘘かもしれないから試しと思いで魔術を発動させた。
「暁に燃え上がれ、アグニ!」
そう言って発動させた初級クラスの炎系魔術なのに中級クラスの威力な上に簡単に発動させる事に成功した。
自分は喜びながらもしかして先程の怪しい商人は本物だったのと思っていると背後からいや〜おめでとうございますと言って先程の怪しい商人が近くにいたのだ。
少なくてもこちらに対して大きな利益を出してきたので信用してみることにしたのである。
「先程は本当にありがとう、とても利益な取引だったよ。もしかして追加の取引かな、前向きに検討させてもらうけどどうかな」
「クックックックック、この我がそんな安い取引に応じると思っていたのか。残念だったな、転生した者よ、我にはそのような物には興味がない」
まずいもしかして裏ボス的または他の転生者的な存在だったのか、ならばここに裏ダンジョンで見つかるものが発見できても納得出来るとすぐに警戒をして構えた。
明らかに悪党だよと言うような見た目とポーズをしてこちらに対して話しかけてきたのだ。
「クックックックック、冥土の土産に教えておいてやろう。我が名はダークウーパールーパー、お前みたいなものを支援するものだ。クックックックック・・・・・まあ、真面目に自己紹介をしますと蝮と言います。気軽に蝮と呼んでください。それと先程の戯言に付き合って頂き誠にありがとうございました」
自分はあまりにも激しい表情と態度の切り替えを見て愕然としてずっこけたのであった。
何なんだ、この人は敵かと思いきやネタに走り出すなんて意味が分からないと感じながらも話を始めるのだった。
そしてこれが物語を大きく動き始めることになることはこの時の自分は知る由もなかった。
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