春殺

命が喜び、花が唄う


そんな季節が今年も私の


逆剥けた心を浮き上がらせて


パステルカラーのナイフでそれを


穏やかに胸を深く刺す


散る事がこの国の美学のならば


咲くだけで賞賛されるその花と


いっそ私も共に散ろうか。

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